エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1476
2024.11.19 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
続いて「MPG Z890 CARBON WIFI」のストレージ構成を見ていこう。M.2スロットは合計5基を備えており、最上段にはPCI Express 5.0(x4)に対応する「Lightning Gen 5 M.2」を搭載している。
PCI Express 5.0対応スロットの「Lightning Gen 5 M.2」には、クイックリリース機構を備えた専用ヒートシンク「EZ Magnetic M.2 Shield Frozr II」が装着されている |
スロット周りには便利ギミックが多数盛り込まれており、SSDの固定にはツールフリーの「EZ M.2 Clip II」を採用。ヒートシンクはワンタッチ脱着が可能な「EZ Magnetic M.2 Shield Frozr II」だ。このヒートシンクには、マグネットコネクタで接続するARGB LEDまで内蔵されている。
レバーを押して持ち上げるだけ、ツールレスでヒートシンクを取り外すことができる | PCB側もサーマルパッドを介して放熱プレートと接するサンドイッチ構造 |
さらに上部のヒートシンクだけでなくPCB側にも放熱プレートを備えており、表裏両面からSSDを冷却する「ダブルサイドM.2サーマルデザイン」になっている点も要チェック。実際の冷却性能については、後ほどテストセッションにて検証してみよう。
その他の4つのM.2スロットは、すべてPCI Express 4.0(x4)に対応。ヒートシンクは大型プレート状の「EZ M.2 Shield Frozr II」が装着されており、こちらも「EZ M.2 Clip II」とPCB側の放熱プレートを両方備えている。
拡張スロットの間に合計4つのPCI Express 4.0(x4)対応M.2スロットを備えている |
ワンプレートの大型ヒートシンク「EZ M.2 Shield Frozr II」。こちらもレバーを押して持ち上げるだけで、簡単に外れてくれる |
大容量ストレージのために必要なSATA 3.0(6Gbps)は4ポートを搭載している |
拡張スロットは合計3基構成だ |
拡張スロットは、PCI Express 5.0(x16)×1、PCI Express 5.0(x8/x16形状)×1、PCI Express 4.0(x4/x16形状)×1の3基を搭載。最上段がグラフィックスカード向けスロットで、重量級カードを接続しても破断しない装甲仕様の「Steel Armor II」になっている。
シールドで保護され、接点も強化されている「Steel Armor II」仕様。表面実装されているため、信号のロスも少ない |
ボタンを押すだけでカードがイジェクトされる「EZ PCIE Release」を搭載 |
信号ロスの少ないSMTプロセスで表面実装(「SMT PCIE 5.0 SLOT」)されているのも特徴。さらにビッグサイズのカードでも容易に取り外すことができる、ボタン式のクイックリリース機構「EZ PCIE Release」を備える点もトピックだ。
また、複数グラフィックスカードやアクセラレータなどを搭載した際に、システムが不安定になることを防ぐためのPCI Express補助電源も実装されている。
PCI Express 5.0(x8/x16形状)スロットはシールド仕様。その下にPCI Express 4.0(x4/x16形状)スロットを備えている | 複数枚のカードを搭載した場合でも十分な電力を供給できるPCI Express補助電源コネクタ |
「MPG Z890 CARBON WIFI」のオーディオ回路は、スタジオ品質を謳う「Audio Boost 4」が搭載されている。メインのオーディオチップには、Realtek「ALC1220」をベースとしたカスタマイズチップの「ALC1220P」を採用。さらにオーディオグレードのコンデンサや高インピーダンスヘッドホンに対応するヘッドホンアンプを組み合わせている。
また、オーディオ回路全体がメイン回路から独立しているほか、左右チャンネルのクロストークを防ぐためにレイヤーレベルで分離されるなど、ノイズ対策も万全だ。
普段はカバーで保護されているオーディオ回路 |
メインチップはRealtek「ALC1220P」で、オーディオグレードのコンデンサも実装されている | ノイズ対策のため、メイン回路からの分離設計を採用する |