エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1482
2024.12.05 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
ここからは実際のPCに「SHURIKEN 3」を組み込んで冷却性能を確認していこう。まずはAMDの最新ハイエンドCPU Ryzen 9 9900Xからだ。コンパクトなロープロファイルCPUクーラーということを考慮して、UEFIから「ECO Mode」を有効にした状態で検証を実施する。
なおストレステストは「Cinebench 2024:30 minutes(Test Stability)」を使用し、騒音値はPCから30cmの距離に騒音計を設置して計測。また「SHURIKEN 3」に標準装備されているカスタムファン「KAZE FLEX II 92 SLIM AH PWM」に加え、”通常ファン”「KAZE-FLEX 92 Slim PWM 2500rpm」(型番:KF9215FD25-P ※以下「旧ファン」と表記)に換装した状態でもテストを行っている。
UEFIから「ECO Mode」を有効にした状態で検証を実施 |
Ryzen Masterを確認したところ、PPTは88W、TDCは75A、EDCは150Aで、Ryzen 7 9700XやRyzen 5 9600XなどTDP65Wのモデルと同じ設定だった |
タスクマネージャーを確認したところ。コア数は物理コアが12基、論理プロセッサが24基 |
まずCPUの温度(Tctl/Tdie)を確認する。途中何度か瞬間的に90℃を超えることがあるものの、概ね77℃前後で安定しており、CPUが許容する最大温度の95℃までは余裕がある。Ryzen 7 9700XやRyzen 5 9600XなどのTDP65Wモデルや、上位モデルでも「ECO Mode」を有効にすれば十分にCPUの発熱を冷やし切ることができるだろう。また旧ファンとの温度を比較すると平均約1.64℃低くなっており、専用のカスタムファン「KAZE FLEX II 92 SLIM AH PWM」を搭載したメリットは確実にある。
ファンの回転数は標準ファンが2,350rpm前後、旧ファンが2,450rpm前後で、約100rpmの差があるがこれは誤差の範囲。いずれもフルに回転しているがノイズレベルは41dBA前後で、デスクの上にPCを設置する場合でも気にならないだろう。