エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1487
2024.12.21 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
トップバッターは定番ストレステスト「OCCT」の最新バージョン「OCCT 13.1.11」だ。プリセットはCPUとGPUの両方に同時に負荷をかける「Power」を選択し、テスト時間は30分間に設定。ヘビー級の負荷で「PRIME TX-1600 Noctua Edition」がどのような挙動を示すのかを見ていこう。
なお、テスト中における消費電力は最大720Wで、それに近い負荷が常時継続してかかるというタフなシチュエーション。ただし1600Wモデルの「PRIME TX-1600 Noctua Edition」にとっては負荷率45%ほどであり、これでも余裕十分な環境だった。
ATX 3.1規格のデザインガイドによると、12Vは+5%/-7%までの変動が許容されている。その範囲内であれば問題ない動作とみなされるわけだが、「PRIME TX-1600 Noctua Edition」の電圧変動はその基準に比べてはるかに小さい。ATXとCPUはいずれも0.5%以下の上振れのみ、GPUの下振れも0.3%程度に収まっていた。フルロード時にほぼ変動がない点も好印象で、高負荷が続くシーンでも驚くほどブレのない出力が可能なようだ。
次に実行するストレステストは、主にグラフィックスカードのパフォーマンス検証に使用する「3DMark」内に収録された「Speed Way Stress Test」だ。最新技術を多数盛り込んだDirectX 12 Ultimate対応テスト「Speed Way」がベースのテストをループで連続実行、その際の挙動を確認する。テストは先ほどと同様、30分間に達するまで実行した。
なお、テスト中の消費電力は最大505W。システム負荷率は30%ほどで、1600W電源にとっては軽めの負荷と言える。
「OCCT 13.1.11」実行時と同様に、ブレの少なさは驚くばかり。ATXとCPUはともに0.5%以下の上振れをマークしたのみで、GPUも下振れが0.3%程度。上下の数値がまったく変わらない点からも、かなり厳格な電圧レギュレーションで動作していることが窺える。
続いては、より実際のゲームプレイに近い負荷を再現するため、長時間のループ実行に対応したゲーム系ベンチマークを実行する。まずはオンライン系の人気タイトル「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー」の公式ベンチマークテストだ。グラフィックス設定は「最高品質」、解像度は3,840×2,160ドットにセットし、30分間連続で動作させている。
ちなみに消費電力は「3DMark」実行時からやや減少し、最大490Wだった。システム負荷率にして約30%ちょうどと言ったところ。
頻繁なロードを挟むテストのため、一見するとGPU向けの電圧は乱高下しているように見えるかもしれない。しかしよくよく数値を見てみると、変動幅は下振れがわずか0.3%未満。ATXとCPUもこれまでのテストと同様、0.5%以下の上振れに留まっている。ここまで安定した電圧変動をみせる電源ユニットも珍しく、実際のゲームプレイ時でもド安定の信頼性が期待できそうだ。