エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1489
2024.12.25 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
ここからはZ10 DSの冷却ファンおよびラジエーターのレイアウトを確認していく。フロントの15.6型フルHDディスプレイが前面に立ち、およそ冷却面が得意には見えない一方で、実は合計5箇所に冷却ファン搭載スペースが設けられている。そのひとつ目がフロントファンだ。
15.6型フルHDディスプレイ内部のシャーシ・フロントパネル側には、120mmファン2基が標準装備。フロントパネル右側面には吸気用の通気孔が確認できる。さらに格子状デザインの交換用パネルに付け替えれば、エアフロー性能が向上することは明らかだ。なおこの面には120mmファンおよび140mmファンが最大で3基搭載が可能。ラジエーターは120/140/240/280/360mmサイズが搭載できる。
ボトムカバーの天板は長尺ラジエーター向けに幅約145mm、奥行き約70mmカットされている |
通気孔仕様のトップパネル、そのシャーシ内部にも120mmファン3基または140mmファン2基が増設できる。またラジエーターはフロントパネル同様、120/140/240/280/360mmサイズの搭載スペースが確保されている。
フロントパネルには120mmファン2基が搭載され、さらに15.6型ディスプレイの存在もあることから、必然的にラジエーターの搭載はトップ面が有力だろう。
後方リア上部には、120mmファンが1基標準で装備されている。詳細スペックは非公開だが、フロントパネルとは異なりARGB LEDが内蔵されているのが特徴。ラジエーターは120mmサイズまでがサポートされている。なお140mmファン換装用のネジ穴は無い。
通気孔仕様のボトムカバー天板にも120mmファンが2基増設できるネジ穴がある。近頃この面を活用するPCケースは多く、内部エアフローを加速させる役割が期待できる。またポジション的に、グラフィックスカードへ直接風を当てることも可能。ハイエンド構成で高負荷が掛かるシーンの多い使い方であれば、増設する価値があるかもしれない。
なお後に触れるが、Z10 DSの出荷時より拡張スロットには垂直設置用ブラケットが装着されている。ライザーケーブルを使ってのグラフィックスカード垂直マウントになるため、このスタイルを選択した場合はボトムカバートップファンの増設はできない。
マザーボードトレイの延長となる前方寄り縦列にも、120mmファンが2基増設できる。ラジエーターの搭載は非対応だが、内部の熱を素早く排出させるにはポジションとして、有効活用を検討したい。
ラジエーターは設置できないが、強化ガラス製左サイドパネルと正対するエリアだけに、ARGB LEDファンを増設することでイルミネーションによるドレスアップ効果を楽しむ事もできる |
製品サイトにもマニュアルにも記載がなく、”ひっそりと標準装備”されているのがARGBハブだ。トップパネルにLEDボタン(正方形・小)があることから、およそ装備されていることは想像できた。その役割はARGB搭載機器の接続を一括にすれば、マザーボード上のピンヘッダ消費を抑え、イルミネーションの制御をまとめて行う事ができる。
マザーボードトレイ背面に固定されているARGBハブ。基板サイズは実測で幅約30mm、長さ約50mm |
ちなみに存在自体がやや消極的なのはZ10 DS自体、出荷時より搭載されているARGB機器はリアの120mmファン1基のみだから(?)かもしれない。ともあれ、基板上には6口のARGBコネクタを備え、うち1口は消費済み。上部LEDコネクタはトップパネルのLEDボタンに繋がり、下方向へ伸びるコネクタケーブルの末端には電源供給用のSATAコネクタを装備。これを電源ユニットのSATAコネクタに直接接続すればいい。