エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1491
2024.12.29 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
トップ面に装備されるデジタルパネルが最大の特徴とも言えるAK620 DIGITAL PRO。冷却性能にプラスした実用的なギミックは、このモデルの象徴でもある。選択の決め手にもなり得る大きな付加価値、デジタルパネルについて詳しく見ていこう。
まずデジタルパネルは、ツインタワー型のヒートシンク上部に4つの円形磁石で固定されている。素材はプラスチック製で、外形寸法は幅約110mm、奥行き約127mm。電源OFF時は単なるプラスチックカバーに見えるが、電源ON状態になるとデジタル(数字)が表示される。DeepCool曰く”なめらかで光沢のある画面”とされ、誰もが洗練されている印象を持つだろう。
一方で気になるのが、表面はかなり繊細であること。ちょっとした塵のような埃を指で払っただけで、たちまち傷がついてしまう。出荷時は保護フィルムが貼り付けられているが、取り扱いには注意が必要だ。
一見単なるプラスチック製カバーに見えるデジタルパネル本体 |
デジタル表示の内訳をおさらいすると、CPU温度(TEMP./℃または℉)、使用量(USAGE/%)、ワット数(POWER/W)、周波数(FREQ/GHz)。これらを動作させるには、デジタルパネル本体に接続されているUSB 2.0ケーブルをマザーボード上のコネクタに接続。DeepCoolのサイトからダウンロードできる「DeepCreative」をダウンロードし、事前にセットアップを行う。
DeepCoolが公開しているモニタリングソフト「DeepCreative」 |
実は難しい設定は不要で、DeepCreativeが表示する項目の一部がデジタルパネルに反映されるシンプルなもの。言い換えれば必要な情報のみに絞り、ユーザーの手を煩わせること無く簡単にセットアップができる。さらにパネル両端には温度によって色が変わるインジケーターも備え、システム(CPU)の状態を常にアピールしてくれる。
デジタルパネルは第1ヒートシンク上に搭載されるポゴピンとデジタルパネルユニット側のパッドの接点があるため、両者を接続するケーブルは省略されている |
デジタルパネルユニットを外した状態。第1ヒートシンクにポゴピンが確認できる |
後半の組み込みセッションおよび動作検証を前に、AK620 DIGITAL PROに同梱される付属品を見ていこう。幅約180mm、奥行き約165mm、高さ約30mmの茶箱には、マザーボードへの搭載に必要なリテンション一式が収納されている。それぞれ個包装ではないが、Intel系・AMD系は別々に袋詰めされているため、搭載するプラットフォームに合わせて必要なものを簡単に選別できる。
同梱品の内訳は、ネジ留め時に使用する軸の長いL字形ドライバー、注射器容器入りグリス、冷却ファン用の分岐ケーブル。次にリテンションを構成するプレートやネジ類といったところ。搭載手順を簡略化させ、使い勝手の向上も特徴とされているだけに、可能な限りシンプルにまとめられているようだ。
外装パッケージ内、本体の横に収納されている茶箱 | 茶色の紙製カードケースに冊子スタイルのマニュアルが収納されていた |
冊子スタイルのマニュアルは、DeepCoolの製品サイトにてPDFデータが公開されており、誰でも閲覧が可能。購入前の検討段階から組み込み手順などが確認できる。なおマニュアルはシンプルで、見やすさを重視。また付属品には個別のパーツ名が無く、アルファベット表記だった。そこで本稿では一般的な名称を付け、同梱数については画像が全てになる。
L字型ドライバー | グリス |
冷却ファン用電源 ケーブル | Intelプラットフォーム用メタル製バックプレート |
サムスクリュー | Intelプラットフォーム用マウンティングプレート |
Intel LGA2066/2011-v3用スタンドオフ | Intel LGA1851/1700/1200/115x用スタンドオフ |
AMDプラットフォーム用マウンティングプレート | AMD系CPU用スタンドオフ |