エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1492
2024.12.30 更新
文:藤田 忠/撮影:pepe
テストセッションの手始めは、レンダリング系ベンチマークでCPUパフォーマンスを確認できる「CINEBENCH」から実行していこう。テストは「CINEBENCH R15」「CINEBENCH R20」「CINEBENCH R23」「CINEBENCH 2024」の4種類のバージョンを実施した。
いずれのバージョンも、しっかりとCore Ultra 7 265Kの性能を引き出している。Core Ultra 200Sシリーズのレビュー時のテスト結果と比べると、シングルコアのスコアは若干下回っているが、マルチコアは逆に上回っているバージョンもあった。前世代で20コア/28スレッドCPUのCore i7-14700Kを上回るのもポイントだ。
また、電源効率が向上し、フルロード時のCPU温度も抑えられているため、360mmサイズラジエーターの冷却性能は十分以上で、50℃台~60℃台前半に抑え込めていた。ファンの回転数も低下しているため、動作音も小さく感じた。
次はPCの総合パフォーマンスをチェックする「PCMark 10」を実行していこう。テストは、最もベーシックなテストプリセットとなる「PCMark10」を選んでいる。
テスト内容ごとのスコアは、ウェブブラウジングなど、PCの基本性能を測る「Essentials」が10,233、表計算などを使う「Productivity」が11,072、写真や動画編集を想定した「Digital Content Creation」が16,276ポイントと、UL Benchmarksが出している推奨スコアの2~3倍近くを記録している。20コア/20スレッドのCore Ultra 7 265Kだが、普段使いから、ビジネス、キャンパスワーク、クリエイティブシーンまで、ストレスなく作業を行うことができるだろう。
実際にアプリケーション処理を行って、そのパフォーマンスを測れるUL Benchmarksの「UL Procyon」を使用。オフィスアプリケーションや、クリエイティブ作業のパフォーマンスを確認していこう。まずは「Microsoft Office(Microsoft 365)」のパフォーマンスを測る「UL Procyon Office Productivity」のスコアからだ。
いずれも良好なスコアで、Excelを使った家計簿などのホームユースから、Wordを使ったレポートの作成、PowerPointでのプレゼン資料の作成などといったビジネスユースまで、ストレスなくさまざまな作業を行うことができる。
続いて「Adobe Photoshop」や「Adobe Lightroom Classic」を使った画像処理性能を測る「UL Procyon Photo Editing Benchmark」のスコアをみていく。
総合スコアは7,000台超えと、優秀なスコアを記録している。Adobe Photoshopで処理されるImage Retouching scoreと、Adobe Lightroom Classicで処理されるBatch Processing scoreともにスコアは、7,000台と不安のない結果。写真の編集やRAW現像、管理を行う定番ソフトウェアの運用にも問題ない性能を備えている。
次は動画編集ソフトウェアの定番となる「Adobe Premiere Pro」のパフォーマンスを測る「UL Procyon Video Editing Benchmark」のスコアをみていこう。テストは実際と同じように、GPUを活用して行っている。スコアとともに、テストで行われた動画の書き出し時間もまとめている。
総合スコアはGPUが効いてか、45,864という非常に優秀な結果で、書き出し時間も1080p H.264で20秒台(合計45.7秒)、4K H.265でも余裕で1分切り(合計102.4秒)と、GeForce RTX 4070 Ti SUPERの効果により短い時間で書き出しが完了している。ゲームプレイ動画の編集などもスムーズに楽しめる。