エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1498
2025.01.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
GeForce RTX 5090では、コンシューマ向けとしては最大級となる32GBの大容量ビデオメモリを搭載していることから、ゲームだけでなく、ワークステーション用途での運用を想定している人もいることだろう。そこで、ここからはレンダリングやAI処理の性能を確認していこう。まずは3Dモデリングソフト「Blender」の性能を計測する「Blender Benchmark 4.3.0」の結果からだ。なおレンダリングにはGPUを選択し、サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を使用している。
もともとGPUの中では最高クラスのレンダリング性能を備えているGeForce RTX 4090だが、GeForce RTX 5090は3種類すべてのテストで約35%高いスコアを記録した。「Blender」によるレンダリングを頻繁に行うならGeForce RTX 5090へアップグレードすることで、処理時間を大幅に短縮することができる。
続いて「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5 Benchmark」の結果を確認しておこう。なおプリセットは「V-Ray GPU RTX」を選択している。
「Blender Benchmark 4.3.0」に比べると差は縮まっているが、それでもGeForce RTX 4090に対して約27%高いパフォーマンスを発揮している。
レンダリング系ベンチマークのラストは「V-Ray 6」ベースの「V-Ray 6 Benchmark」の結果を確認しておこう。
GeForce RTX 4090との差は約37%で、今回のレンダリングベンチマークでは最も大きな差がついた。ここまでの結果を見る限り、GeForce RTX 5090はゲームはもちろん、3Dレンダリング処理でもコンシューマ向け最高峰のパフォーマンスを備えていると言っていいだろう。
続いて、生成系AIのパフォーマンスを「UL Procyon」を使って確認していこう。まずはNVIDIAがレビュワー向けに配布しているFP4に最適化した画像生成処理「FLUX.1 AI Image Generation Demo for NVIDIA」の結果からだ。
FP8のテストでもGeForce RTX 4090から処理速度は約6割に、GeForce RTX 5090のみ対応するFP4のテストでは2割強まで処理時間が短縮されており、生成系AIを使用する人にとっては魅力的な選択肢になるだろう。
複数のLLM AIモデルでテキストを生成する「AI Text Generation」の性能も確認しておこう。
最も差の小さい「PHI 3.5」でも約14%、最も差の大きい「LLAMA 3.1」では約30%もGeForce RTX 4090を上回る。「FLUX.1 AI Image Generation Demo for NVIDIA」や「V-Ray 6 Benchmark」ほど劇的ではないが、テキスト生成処理でもGeForce RTX 5090を選択するメリットは確実にある。