エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1499
2025.01.26 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ストレージの目玉であるM.2スロットは、PCI Express 5.0(x4)対応の「Blazing M.2」×1のほか、PCI Express 4.0(x4)対応の「Hyper M.2」×3の合計4スロットを搭載。前世代モデルに比べて「Hyper M.2」スロットが1基増えており、さらに拡張性が増した格好だ。
M.2スロットは、CPU直結のBlazing M.2×1/Hyper M.2×1、チップセット接続のHyper M.2×2という構成で、合計4スロットを備えている |
そしてPCI Express 5.0対応SSDの発熱を抑え込むため、「Blazing M.2」用ヒートシンクには多層構造の「Toolless Multi-Layer M.2 Heatsink」を採用。上位チップ搭載モデルと同様のスライド式ツールレス脱着機構も導入されている。
さらにASRockマザーボードのPCBは分厚い銅箔層を備えることで知られているが、その仕様を活用した「M.2ボトムヒートシンク」もSSD冷却におけるトピック。銅を多く含むPCBを放熱板のように利用してSSDの熱を逃がすという技ありな仕組みだ。その冷却効果のほどは、後ほど検証セッションにて確認してみよう。
多層構造のフィンで放熱面積を稼いでいる「Blazing M.2」スロット用ヒートシンクの「Toolless Multi-Layer M.2 Heatsink」。スライド式のツールレス脱着機構を備えている |
ボトム側からPCBへSSDの熱を逃がす「M.2ボトムヒートシンク」。なお、周辺コンポーネントや他のパーツに熱の影響が出ないことは開発段階で検証済みだ |
「M2_2」~「M2_4」はPCI Express 4.0(x4)対応のスロットだ |
最下段の「M2_3」と「M2_4」スロットには、落下防止ネジを備えた幅広の「Enlarged M.2 Heatsink」が装着されている |
大容量HDDを接続できるSATA 3.0(6Gbps)ポートも4基を搭載している |
「B850 Steel Legend WiFi」の拡張スロットは、PCI Express 5.0(x16)×1とPCI Express 4.0(x4/x16形状)×1の2基のみ。グラフィックスカード用のPCI Express 5.0対応スロットは安定した信号伝送が可能な15μゴールドコンタクト仕様であり、信号ロスの少ない表面実装技術で取り付けられている。
また、重量級カードによるスロット破断を防ぐため、メタルシールドを施した「Steel Slot」仕様になっている点も特徴。さらにスロット先端には大型ラッチの「ライト・リリース・デザイン」を新たに導入、コストを抑えつつ容易なグラフィックスカードの脱着を可能にしている。
グラフィックスカードを接続することが想定されているPCI Express 5.0(x16)スロット。表面実装で取り付けられているほか、頑丈なメタルシールド仕様になっている |
スロット先端に備える「ライト・リリース・デザイン」。ハイエンドモデルのクイックリリース機構よりも安価に導入できる、カード脱着を容易にするギミックだ |
最下段に搭載されたPCI Express 4.0(x4)スロット。3スロット以上を占有するような大型グラフィックスカードを組み込んだ状態でも使用可能であり、x4動作対応のため10ギガビットLANカードなども接続できる |
「B850 Steel Legend WiFi」には、ハイエンドマザーボードにも採用例の多いRealtek ALC4082をベースとしたオーディオ回路が搭載されている。また、オーディオ向けのコンデンサが採用されているほか、メイン回路と基板レベルで分離された独立設計により、ノイズに強い構造になっている点も特徴。さらに左右のオーディオチャンネルを個別のPCBレイヤーに割り当てることで、クロストークの発生を防いでいる。
7.1ch HD Audioに対応した「B850 Steel Legend WiFi」のオーディオ回路。メイン基板からのノイズ混入を防ぐ独立設計になっている |
オーディオチップはRealtekのハイエンド向けICであるALC4082を搭載 | フロントオーディオポートは最大600Ωのヘッドセットにも対応している |