エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1502
2025.02.01 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
80A対応のPower Stage(DrMOS)を採用した12+1+2+1フェーズを搭載する電源回路は、前世代からの強化ポイントの一つだ |
強靭な電源回路は「TUF GAMING B860-PLUS WIFI」の特徴の一つであり、前世代からの強化ポイントでもある。
ハイサイドのパワーMOSFETとローサイドのパワーMOSFET、そられを駆動するドライバICを1パッケージに収めたPower Stage(DrMOS)を採用する、12(80A)+1(80A)+2(80A)+1(80A)フェーズ構成の回路を搭載。CPUに安定した電力を供給する「TUFチョーク」、標準的なマザーボード用コンデンサに比べ使用温度範囲が52%広く2.5倍長寿命という「TUF 5Kブラックメタリックコンデンサ」を組み合わせている。
また、それらを前世代から拡張された大型のVRMヒートシンクが冷却。銅を多く含む6層PCBもレギュレータ周りの放熱を助け、安定した動作を支えるという設計だ。
電源回路は「TUFチョーク」や「TUF 5Kブラックメタリックコンデンサ」といった、高品質コンポーネントで構成されている |
VRMヒートシンクも前世代から大型化、電源回路の信頼性は全体的に向上している |
電源回路を制御している「Digi+VRM」コントローラこと「ASP2442GQW」 | 電源コネクタは接触性を高めた「ProCool電源コネクタ」が採用されている |
CPUソケットは最新のLGA1851。最近になってNon-Kモデルの販売もスタートしたCore Ultra 200Sシリーズに対応する |
「TUF GAMING B860-PLUS WIFI」が搭載するチップセットは、Core Ultraプロセッサ(シリーズ2)ことCore Ultra 200Sシリーズに対応するミドルレンジ向けの「Intel B860」だ。前世代のIntel B760に比べてPCI Express 5.0レーン数が増強(16→20)され、ワイヤレスネットワークがWi-Fi 7に対応するなど、いくつかの点で強化が図られている。
上位チップのIntel Z890に比べて、CPUオーバークロックやPCI Expressのレーン分割に対応しないなどの違いはあるものの、多くのミドルユーザーにとって機能面で不足を感じることはないはずだ。
コアな機能をカバーしつつ、コストを抑えたミドル向けチップの「Intel B860」。CPUとは4レーンのDMI 4.0で接続される |
DDR5×4構成のメモリスロットには、従来からルーティングが短縮され高速動作時の安定性に優れる表面実装技術を採用。動作クロックは前世代から大きく向上した最大8,666MHz動作に対応、容量は最大256GB(64×4)を実装できる。
メモリプロファイルはIntel XMPに対応するほか、独自機能の「ASUS Enhanced Memory Profile III(AEMPIII)」によりXMPプロファイルをもたないメモリをオーバークロックすることも可能だ。また、各スロットはアンカーポイントで確実に固定された「SafeDIMM」仕様になっている。
スロットはCPUソケット側からDDR5 DIMM_A1/DIMM_A2/DIMM_B1/DIMM_B2の順に並んでいる。2枚挿しの場合はDIMM_A2とDIMM_B2を使おう |
UEFIにはDDR5-800MHzからDDR5-15067MHzまでのクロック設定が用意されていた |