エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1505
2025.02.11 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
ここからは標準装備される冷却ファンについて、深掘りしていこう。デュアルタワーヒートシンクの真ん中に装備されているのは、プラスチック製カバーに覆われているため、そのほとんどが露出されない25mm厚の140mmファンだ。
4つのセグメントがモニタリングできる「ディスプレイ」の真下に格納される140mmファンはラウンドタイプで、上部2箇所のネジには固定用金具を装着。これをつまむことでロックが解除され、そのまま持ち上げればデュアルタワーヒートシンクから取り外す事ができる。ツールフリーによる着脱機構としているのは、マザーボードへの搭載時に一旦取り外す必要があるため。ちょうど140mmファンの真下に固定用のネジが隠れている格好で、ドライバーを使うには冷却ファンが邪魔というワケだ。
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ディスプレイを外した状態で左右の固定用金具をつまみ、ロックを解除。この状態で上方向へ引き上げれば簡単に取り外しができる |
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140mmファンを取り外すと、受熱ベースプレートに固定されたリテンションとスプリングスクリューにアクセスが可能。固定用金具はフレームにシッカリとネジ留めされていた |
なおASSASSIN IV VC VISIONにはスイッチの切り替えで、パフォーマンスモード(Performance Mode)/静音モード(Quiet Mode)が選択できる。パフォーマンスモードは、回転数500~1,800rpm±10%、風量61.25CFM、静圧3.76mmAq、騒音値23.7dBA(最大29.3dBA)。静音モードは回転数500~1,450rpm±10%、風量48.55CFM、静圧2.46mmAq、騒音値20.5dBA(最大22.6dBA)とされる。
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プラスチック製カバーの天板に装備されたモード切替スイッチ |
軸受けは流体動圧軸受で、三相6極モーターを採用。定格電圧はDC12V、電流0.2A、消費電力2.4Wとされる。またラベルには「DFr1402512CH」の型番が確認できる。
次にバックパネル側ヒートシンクの外側に搭載される、120mmファンを見ていこう。プラスチック製のカバーに固定されている冷却ファンは、ASSASSIN IV VC VISION本体からツールフリーで取り外しができる。これはASSASSIN IV同様、昨今ハイエンドクラスのマザーボードで見受けられる、VRM用大型ヒートシンクを避けるためのもの。実測で約15mm上方向へスライド設置できるため、高い互換性が確保できている。
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冷却ファンを固定するプラスチック製カバー両脇の爪が、デュアルタワーヒートシンクを覆うプラスチック製カバーにロックできる仕組み。着脱はいたって簡単。なお15mm上方向に移動するため、PCケースの有効スペースには注意が必要 |
120mmファンのスペックは、パフォーマンスモード(Performance Mode)で回転数500~1,700rpm±10%、風量58.06CFM、静圧2.1mmAq、騒音値22.5dBA(最大22.6dBA)。静音モード(Quiet Mode)で回転数500~1,350rpm±10%、風量46.75CFM、静圧1.35mmAq、騒音値19.9dBA(最大22.6dBA)とされる。
軸受けは流体動圧軸受で、三相6極モーターを採用。定格電圧はDC12V、電流0.2A、消費電力2.4W。中心のラベルには「DF1202512CM」と記載されていた。
なお既存モデル「ASSASSIN IV」にも付属していた「120mmファン増設用アダプタ」も同梱されている。プラスチック製の枠は、任意の120mmファンを付属のテーパーネジで固定。これをメモリスロット側ヒートシンクの外側に装着することで吸排気性能を高める事ができる。
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任意の120mmファンが増設できるプラスチック製アダプタ。エアフロー性能を高めることで、冷却パフォーマンスを向上させようという考えだ |