エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1506
2025.02.13 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
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引き続き長時間ループに対応したゲーム系ベンチマークから、より負荷の大きな「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」の公式ベンチマークを実行する。グラフィックス設定は「高品質」をベースに最も負荷がかかるように項目を選択し、解像度は3,840×2,160ドットに設定。テスト時間はこれまで同様に30分間だ。
なお、テスト中の消費電力は最大805Wで、定格比におけるシステム負荷で約50%ほど。電源ユニットにとって、最も理想的な変換効率が期待できる負荷環境だった。
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テスト全体における各部位の変動幅は、FF14実行時とまったく同じ。ATXとCPUで-1%前後、GPUで-1.5%未満とかなり控えめだ。ベンチマーク動作中の振れ幅が少ない点も有望で、大きな負荷がかかってもシステムの挙動が乱れる心配は無用だろう。
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最後は今月末に発売を控えたハンティングアクション最新作「モンスターハンターワイルズ」の公式ベンチマークテストを動かしてみよう。グラフィックスプリセットの“ウルトラ”をベースにフレーム生成はON、レイトレーシングを“高”に設定。解像度は3,840×2,160ドットで、テスト時間が30分間に達するまでループ実行した。
ちなみにテスト中における消費電力は最大752Wと、FF14実行時とほぼ同じだった。
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ATXとCPUはこれまでのテストと同様、-1%前後の変動に留まるほぼブレのない動作。最も変動が大きいGPUでも約-1.5%程度の下振れにすぎない。規格上で許容された変動幅と比べるまでもなく、かなり厳格な電圧レギュレーションの下で動作していることがうかがえる。ゲームプレイをはじめ、ヘビーな負荷がかかる環境でも確かな信頼性を発揮してくれそうだ。
電源ユニットはASRockにとって初めて挑戦するプロダクトながら、先行発売された「Steel Legend」シリーズがあっという間に売り切れて店頭から姿を消すなど、幸先のいいスタートを切っているようだ。
今回はさらにワンランク上のフラッグシップ「Taichi」シリーズに属する「TC-1650T」を検証してきたが、モンスターGPUのGeForce RTX 5090を搭載した環境でも堅実そのものな高い信頼性を発揮。優れたパートナーとのタッグにより、クラス最高峰の電源ユニットに仕上がっている。
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また、デュアルカラーコネクタや温度センサーによる監視など、徹底した12V-2×6ケーブルの安全対策は、いかにもグラフィックスカードを手がけるメーカーらしい気配り。5Vの周辺機器を安定した最大の性能で使用できる「+5Vブーストモード」もまた、やはりマザーボードメーカーとしてのこだわりが覗く。まったく新しい分野への挑戦と思いきや、これまでASRockが手がけてきた主力製品のノウハウがうまく活かされているという印象だ。
さらに、かなりの柔軟性をもつモジュラーケーブルやセミファンレスのON/OFFも可能な静音認証取得の冷却ファンなど、実際に運用する上での使い勝手も極めて優秀。ニューカマーであることを感じさせないASRockの電源ユニットは、長年のファンを中心に市場における注目を集める、侮れない勢力に成長していくのかもしれない。
提供:ASRock Incorporation