エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1510
2025.02.23 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
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各種パフォーマンス検証が一段落したところで、ここではCPUおよびグラフィックスカードの冷却性能をチェックしていこう。CPUクーラーのストレステストには「Cinebench 2024:Minimum Test Duration:30 minutes」、グラフィックスカードには「3DMark Speed Way Stress Test」を使用し、動作クロックと温度を「HWiNFO」で計測した。(室温は約20℃)
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テスト開始時こそPL2設定に従ってクロックが上限近くまで上昇するものの、その後はPコアで3.6~4.0GHz程度を維持。やはり薄型の空冷クーラーのためか、水冷環境ほど動作クロックは上がっていない。そのおかげでCPU温度は概ね50℃未満に留まっており、冷却可能な範囲で安定して動作しているという印象だ。
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デュアルファンクーラーを備えたグラフィックスカードの方は、一貫して公称クロックを上回る2,700MHz前後をマークするなど、十分にパフォーマンスを引き出せている。それでいて動作温度は80℃台をキープ。ファン回転数にも余裕があり、スマートに回転しつつGeForce RTX 4060を無理なく冷やし切れているようだ。
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また、デジタル騒音計で動作音を確認したところ、騒音はフルロード時でも40dBに留まった。マシンに耳を近づければ(主にフロントの)ファンの風切り音を感じるものの、それほどストレスは感じない。ゲーム中にヘッドセットやイヤホンを装着するなら、なおさら気にならないはずだ。
その一方でフロント・リアファンが定速回転仕様ということもあり、アイドル時でも騒音値はそれほど変わらなかった。
最後は「Katamen-434914」の動作中における消費電力をチェックし、各種検証を締めくくろう。ストレステストの「3DMark Speed Way Stress Test」を動作させた際を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した際の最低値をアイドル時として、それぞれワットチェッカーで計測を行った。
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瞬間的に最大217Wまで達したものの、ストレステスト中はほぼ200W前後を推移する結果で、ゲーミングマシンとしては省電力な部類に入る。電源ユニットは750Wモデルを搭載しており、まさに余裕たっぷり。仮に将来的にストレージなどのパーツを増設したとしても、電源容量が不足する心配はいらないだろう。
検証を始める前は、とにかく圧倒的な安値のインパクトに驚かされた次第だが、なかなかどうして。「Katamen-434914」はツボを押さえた堅実なパーツチョイスで組み上げられており、最新タイトルも十分快適に遊べるポテンシャルを備えていた。
ヘビー級の新作タイトルである「モンスターハンターワイルズ」もフルHD環境なら高めのプリセットで遊べる性能があり、お手頃価格で手に入るエントリー~ミドル向けのゲーミングマシンとしては、期待以上のパフォーマンスと言える。
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そのハイレベルなコストパフォーマンスを実現するために、ほとんどのパーツが決め打ち構成という、カスタマイズの自由度が低くなっていることも確か。しかしゲーミングPCを初めて購入するような(本来ターゲットとして想定される)入門ユーザーであれば、必ずしもデメリットにはならない。むしろアレコレ悩まなくていいという、シンプルさを好感する向きもあるだろう。
ただし今回モンハン検証時にも触れたように、メモリ増強(およびデュアルチャネル化)で大きくゲーミング性能が伸びる場合がある。追加のコストも最低限で済むため、購入を検討する際はメモリのカスタマイズを強くオススメしたい。
提供:アプライド株式会社