エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1513
2025.03.02 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
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電源回路は80A Power Stageによる合計17フェーズのデジタル回路を搭載している |
「TUF GAMING B850-PLUS WIFI」の主要な強化ポイントである電源回路は、Digi+VRMコントロールによる14(VCORE)+2(SOC)+1(MISC)フェーズ構成。前世代からフェーズ数が増えているだけでなく、より多くの電流が流せる80A対応のPower Stage(DrMOS)が使用されている。
また、CPUに安定した電力を供給する「TUFチョーク」、標準的なマザーボード用コンデンサに比べ使用温度範囲が52%広く2.5倍長寿命という「TUF 5Kブラックメタリックコンデンサ」といった、軍用グレードの「TUFコンポーネント」が採用されている点もトピックだ。
その冷却を担うのは、幅広な形状により放熱面積が拡張された2ブロックのVRMヒートシンク。さらに厚みのある銅箔層を含む8層PCBもレギュレータを効率よく放熱する助けになっており、高負荷時でも安定した動作を可能にしているというわけだ。
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「TUFチョーク」や「TUF 5Kブラックメタリックコンデンサ」といった、高品質かつ高耐久な「TUFコンポーネント」を採用する |
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重厚な2ブロック構成のVRMヒートシンクを搭載。特にI/Oパネル側のヒートシンクはかなり幅広な形状になっている |
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CPUソケットはLGAタイプのSocket AM5。Ryzen 9000/8000/7000シリーズのCPUが搭載できる |
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Digi+VRMコントロールによるデジタル制御を担うPWMコントローラ「ASP2308GQW」 | 補助電源コネクタには、低抵抗かつ接触性を高めた「ProCool電源コネクタ」が採用されている |
「TUF GAMING B850-PLUS WIFI」が搭載するチップセットは、AMD 800シリーズにおけるミドル向けチップの「AMD B850」。上位のAMD X870に比べてPCI Express 5.0レーン数が削減され、USB4がオプション扱いになるなど多少の違いはあるものの、PCI Expressレーンの総数やUSBポートの最大数、SATAポートの最大数など基本的な性能は同等だ。
NVMeストレージに加え(オプション扱いながら)グラフィックスカード用スロットもPCI Express 5.0に対応。CPUのPCI Expressレーン分割、CPUおよびメモリのオーバークロックもサポート、Wi-Fi 7にも対応するなど、ほとんどAMD X870チップと変わらない機能を備えている。
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コストを抑えつつ上位チップに近い性能が手に入る、ミドル向けチップの「AMD B850」を搭載 |
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TUF Gamingのロゴが入ったヒートシンクが放熱を担っている |
メモリスロットは最大8,000MHzに対応するDDR5×4を搭載。前世代に比べ、より高速なオーバークロックメモリが扱えるようになった。また各スロットは、従来からルーティングが短縮され高速動作時の安定性に優れる表面実装技術が採用されている。容量は最大256GB(64GB×4)を実装可能だ。
そのほか、メモリプロファイルはAMD EXPOに対応。さらにIntel XMP対応メモリやPMIC制限のあるメモリにも最適なプロファイルを作ることが可能な独自機能の「ASUS Enhanced Memory Profile」(AEMP)もサポートしている。
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CPUソケット側からDDR5 DIMM_A1/DIMM_A2/DIMM_B1/DIMM_B2の順に並ぶメモリスロット。デュアルチャネル構成の場合は、DIMM_A2とDIMM_B2を使用することになる |
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UEFIにはDDR5-2000MHzからDDR5-12000MHzまでのクロック設定が用意されていた |