エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1514
2025.03.04 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ゲーム関連のベンチマークが一段落したところで、消費電力をチェックしておこう。アイドル時は起動直後10分間放置した際の最低値を、各ベンチマークについては4K解像度でテスト実行中の最高値を取得している。
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GeForce RTX 4070 SUPERとの差は最大でも27.6Wで、おおむねTGP通りの結果になった。テスト中の最大消費電力も400Wを超えることはなく、現在ミドルレンジ以上のグラフィックスカードを使用しているシステムであれば、電源ユニットを換装する必要はないだろう。
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テストセッションのラストは、Double Flow Throughデザインを採用するVGAクーラーの実力を確認していこう。なおストレステストには「Steel Nomad Stress Test」を使用している。
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「GeForce RTX 5070 Founders Edition」のDouble Flow Throughデザインは、2スロット厚の比較的コンパクトなVGAクーラーだが、GPUの温度は最高77.1℃、メモリ温度は最高74℃で、冷却性能に問題はなかった。ファン回転数も2,500rpm前後、回転率は50%前後と余力を残しており、各グラフィックスカードメーカーからもコンパクトなモデルの登場が期待できそうだ。
先代フラッグシップGeForce RTX 4090に匹敵するパフォーマンスを謳い、CES 2025の基調講演では大いに注目を集めたGeForce RTX 5070。確かに、DLSS 4に対応したゲームであれば期待通りのパフォーマンスを発揮し、4K解像度でも高リフレッシュレートな環境でゲームを楽しむことができる。
そして消費電力もすでに発売中の上位モデルに比べ、控えめである点にも注目したい。カードサイズや電源ユニットの容量によって、GeForce RTX 5070 Ti以上の製品を導入することが難しいシステムにも向きそうだ。
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一方で、GPUコアが上位モデルで採用されている「GB203」ではなく、縮小版の「GB205」だけに、CUDAコア数が6,144基である点は少々気になる。先日詳細検証をお届けしたGeForce RTX 5070 Tiは、GeForce RTX 4070 Ti SUPERに対して完勝。しかし、GeForce RTX 5070はGeForce RTX 4070 SUPERに力負けするシーンがあり、せめてコア数が同等であればまた違った印象になっただろう。
もし“SUPER”モデルが出るならば、しっかりとCUDAコア数を増量した製品として登場することを期待したい。
協力:NVIDIA Corporation