ベンチマークテスト：Cyberpunk 2077:Phantom Liberty

オープンワールド型アクションRPG「Cyberpunk 2077:Phantom Liberty」のゲーム内ベンチマーク結果を確認していこう。「クイックプリセット」は「レイトレーシング：オーバードライブ」、「解像度スケーリング」は「NVIDIA DLSS Super Resolution」、「DLSS Super Resolution」は「バランス」、「DLSS Ray Reconstruction」は「オン」、「Frame Generation」は「DLSS Frame Generation」、「DLSS Multi Frame Generation」は「x4」に設定し、解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類で計測を行っている。

「Cyberpunk 2027」もRyzenシリーズが全体的に優勢で、Core Ultra 9 285Kに対してWQHD解像度では約10％、フルHD解像度では46％以上も上回る。そしてRyzenシリーズ内の比較では、WQHD解像度までは大きな差はないが、フルHD解像度ではRyzen 9 9950XよりRyzen 7 9800X3Dは約2％、Ryzen 9 9900X3Dは約4％、Ryzen 9 9950X3Dは約6％高いフレームレートを記録した。

ベンチマークテスト：モンスターハンターワイルズ ベンチマーク

モンスターハンターシリーズ最新作「モンスターハンターワイルズ」のベンチマーク結果を確認していこう。「グラフィックプリセット」は「ウルトラ」、「アップスケーリング」は「NVIDIA DLSS」、「フレーム生成」は「ON」、「アップスケーリングモード」は「バランス」、「レイトレーシング」は「高」で、解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類で計測を実施した。

4K解像度やWQHD解像度では目立った差はないが、フルHD解像度ではRyzen 9 9950XやCore Ultra 9 285Kが165fps前後なのに対して、X3Dモデルは170fps前後と約4％上回る。フルHD解像度でできる限りフレームレートを稼ぎたい場合にはX3Dモデルを選択するといいだろう。

ベンチマークテスト︓消費電力とCPU温度をチェック

テストセッションのラストは消費電力とCPU温度を確認していこう。なおアイドル時は起動直後10分間放置した際の最低値を、高負荷時は「Cinebench 2024：10 minutes」実行中の最高値を採用している。

アイドル時の消費電力はCore Ultra 9 285Kが71W、Ryzen 9000シリーズはいずれも85W前後でほぼ横並びになる。また高負荷時の消費電力を確認するとRyzen 9 9950X3DとRyzen 9 9950Xの差は約9Wで、3D V-Cacheが搭載されている分若干高くなっているようだ。またRyzen 9 9900X3DとRyzen 7 9800X3Dを比較すると、コア数が1.5倍になっているにも関わらず消費電力は約12W増にとどまり、Ryzen 9 9900X3Dのワットパフォーマンスの高さが光る結果になった。

続いてCPU温度を確認すると、Ryzen 9 9950X3DとRyzen 9 9950Xはいずれも約80℃で、冷却については同じレベルのクーラーがあれば問題ないだろう。またRyzen 9 9900X3Dは、CCDが2基で熱が分散することもあり、最大でも67.6℃とこのクラスの製品としてはかなり低く抑えられている。ケース内部のエアフローが制限される小型PCなどでは良い選択肢になるだろう。

ゲーム、クリエイティブとも期待通りの性能を発揮

その登場を心待ちにしていた人も多いであろう、3D V-Cacheを搭載するハイエンドモデルRyzen 9 9900X3Dシリーズ。ゲーム性能についてはRyzen 9 9950Xから最大約35％、Core Ultra 9 285Kからは最大約50％も高いフレームレートをマークするものもあるなど、相変わらずの強さを見せる。

さらにRyzen 9 9950X3Dについては、Ryzen 7 9800X3Dから上積みが見込めるゲームもあり、まさに期待通りの結果だった。そして注目のマルチスレッド性能についても、コア数の多さや「第2世代3D V-Cache技術」による高クロック仕様により、Ryzen 9 9950Xとほぼ同等。Core Ultra 9 285Kに対しては優勢なソフトウェアが多く、まさにゲーム、クリエイティブな作業とも現行のコンシューマ向けCPUでは最高峰のパフォーマンスを発揮する。

またRyzen 9 9900X3Dについても、Ryzen 7 9800X3Dからマルチスレッド性能は40％前後も向上。それでいて消費電力は微増に留まるなど、ワットパフォーマンスはとても優秀だった。いずれも魅力的な製品だけに、AMDには欲しい人が即購入できるよう潤沢な在庫を用意してもらいたい。

協力：AMD