8,000MHzの高クロックメモリも安定動作可能
「MAG B850 TOMAHAWK MAX WIFI」では、先代の「MAG B650 TOMAHAWK WIFI」から、最大メモリクロックが引き上げられている。そこで今回はDDR5-8000に対応するTeam「FF9D548G8000HC38EDC01」を使い、メモリのオーバークロック動作を確認してみることにした。
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Team「FF9D548G8000HC38EDC01」には、XMP-8000とXMP-6000の2種類のプロファイルが登録されていた
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Team「FF9D548G8000HC38EDC01」に登録されているプロファイルは、いずれもIntel向けのXMP 3.0だがMSI独自機能「A-XMP」を使うことで、問題なく読込が可能。OSの起動はもちろん、各種ベンチマークも安定動作させることができた。そこでパフォーマンスへの影響を確認するため、最近スタンダードになっているJEDEC準拠のDDR5-5600メモリと比較してみることにした。
まず「AIDA64 Cache & Memory Benchmark」の帯域幅を確認すると、ReadやCopyは微増に留まる一方で、Writeについては約16%向上している。さらにレイテンシは約16%低下しており、オーバークロックメモリの影響は大きいことがわかる。
続いて「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」のベンチマーク結果を確認していこう。X3Dモデルはキャッシュ容量が大きいため、メモリクロックの影響はそれほど大きくないが、それでもフルHD解像度では約4%、WQHD解像度でも約2%パフォーマンスが向上している。解像度を抑えてできる限りフレームレートを稼ぎたい場合には、メモリもできる限り高クロックで、レイテンシが低いものを選択したい。
「EZ M.2 Shield Frozr II」の冷却性能をチェック
続いて、PCI Express 5.0(x4)接続のM.2スロットに実装されている専用ヒートシンク「EZ M.2 Shield Frozr II」の冷却性能を確認していこう。SSDはCrucial「T700」シリーズの2TBモデル「CT2000T700SSD3JP」を使い、「CrystalDiskMark 8.0.6」をデータサイズ64GiB、テスト回数5回にして、3回連続で実行する高負荷テストを実施した。
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テスト1回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」の結果
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テスト3回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」の結果
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アイドル時のサーモグラフィ結果
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高負荷時のサーモグラフィ結果
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M.2スロット周辺にエアフローが全くないため、テスト1回目のシーケンシャル書込からSSD温度が80℃を超えてサーマルスロットリングが発生する。その後は瞬間的に転送速度が回復することはあるが、3回目のテストではシーケンシャルアクセスは読込・書込とも6,000MB/s前後まで落ち込んでしまう。
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テスト1回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」の結果
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テスト3回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」の結果
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アイドル時のサーモグラフィ結果
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高負荷時のサーモグラフィ結果
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続いて、PCケース内での運用を想定してマザーボードの右端から約100mm離れたところに120mmファンを設置(回転数は約800rpmに固定)した状態でもテストを実施した。サーモグラフィの結果は10℃以上低下し、サーマルスロットリングもだいぶ抑えられている。PCI Express 5.0(x4)接続のハイエンドSSDを使用する場合は、必ずフロントケースファンを搭載した状態で運用したい。