エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.130　システム移行はクール＆スピーディにキメる。Apricorn「SATA Wire 3.0」の速さに瞠目せよ

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｜番外編：「SATA Wire 2.0」をチェックする

　先ほどはUSB3.0環境での検証を行ったが、USB2.0接続での動作も気になるところ。皆がUSB3.0環境を持っているわけではないため、ある程度我慢できるレベルであれば、そのままの環境で使いたいという人もいるだろう。
　さて、10倍のデータ転送速度をもつUSB3.0に対し、どこまで食い下がることができるだろうか。

先ほどは内蔵HDD（上）に匹敵する転送速度を出していたSSD（下）もUSB2.0環境ではこの通り。インターフェイスがボトルネックになり、転送速度が大幅に落ちてしまっている

USB3.0が完了した時間でもこのくらい。結果的には23分ほどかかってしまった。もっとも、OSインストールの手間を考えれば我慢出来ない時間ではないだろう

　ある程度結果が分かっていただけに、さほど残念な気持ちはない。ただ5分で終わった前回の検証の後では、多少物足りなさを感じてしまうのは仕方のないところ。
　もちろんOSをフルでインストールする苦労からすれば比べ物にならないほど簡単であることに間違いないが、できればUSB3.0環境であの速さを体感してほしいというのが本音だ。特にUSB3.0は外部ストレージを使う際の恩恵が大きく非常に便利なソリューションのため、増設カードなどの購入も損にはならないだろう。

｜速い、ウマイ、そして安いの三拍子が揃った「SATA Wire 3.0」

　とにかくそのスピードに驚かされた、というのが今回の検証における偽らざる印象だ。システムドライブの換装にともなう（面倒で仕方なかった）OSインストール作業も、これまでは環境を一新する際の“禊（みそぎ）”のようなものと割り切って作業してきたが、「SATA Wire 3.0」の便利さに触れたあとではその神聖さも価値を失ってしまった。

　シンプルな構造で役割もひとつと、「SATA Wire 3.0」にデバイスとしての派手さはない。しかし面倒な作業がわずか5分で終わる手軽さと、画面の指示に従うだけの簡便さ、そしてそれらに由来する“とっつきやすさ”こそがこの製品の最大の魅力といえる。これさえ手元にひとつあれば、もはやシステム移行作業は苦痛ではない。むしろ気軽にシステムドライブを換装してみようという気になるだろう。
　さらに、高速なSSDの新製品が出る度にいち早く試したいというパワーユーザーにとっても「SATA Wire 3.0」は福音となるデバイスだ。SSDを取っ替え引っ替えする際の環境移行の手間がなくなるのはもちろん、暇な時に余っているSSDにシステムクローンを作成し、いざという時に備えることもできる。
　そしてここにきて冒頭で触れた実勢価格3,000円の価値を考えるとき、「SATA Wire 3.0」はそれ以上の働きを期待できる、よくできたシステム環境移行アイテムと言えるだろう。

協力：株式会社アスク/Apricorn, Inc.
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