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|リアルサラウンドを実現する片耳4連装のスピーカードライバー
それではまず最初に「Sirus」をもっとも特徴づけている、計8ドライバー採用のリアルサラウンド機能を紹介しよう。
エンクロージャーを覆うイヤーパッドを外すと、ひし形に並ぶ4個の大きなスピーカードライバーが姿を現す。内訳は30mm径のフロントチャンネル用、リアチャンネル用、センターチャンネル用スピーカーと、一回り大きい40mm径を採用するサブウーファー用スピーカーで、これらを合わせて5.1chリアルサラウンド環境を実現している。耳を挟んで前後にスピーカーが配置されているため、正面3つ、後方2つから音源を出力できるサラウンドスピーカーシステムと同じ効果が得られるという寸法だ。
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大型のスピーカードライバーがひし形に収められている。一際大きいのが40mm径を採用するサブウーファーだ |
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エンクロージャーを覆うイヤーパッドはプラスチック製の台座に装着され、簡単に脱着できる |
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左側のエンクロージャーからは接続用のDINケーブルが伸びる。先端には伝導性の高い金メッキ処理が施されている |
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ゲーム内に入り込んだかのような生々しい臨場感を味わえるだけでなく、敵の動く音や方向、距離を耳で正確に把握できるのはリアルサラウンドならでは。擬似的にサラウンド処理を行なうバーチャルサラウンド機能採用の製品が多い中で、より正確な音場表現が可能な「Sirus」はゲームにおいてもより大きなアドバンテージが期待できるはずだ。
さらに大型スピーカードライバーの採用により音質向上が望めるポイントにも注目したい。従来音質が劣るとされてきたリアルサラウンドヘッドホンの評判を「Sirus」が覆せるかを含め、後ほどテストセッションにてチェックしていこう。
|本体と一体化するブレードデザインのマイクユニット
ゲームプレイ時のコミュニケーションに欠かせないマイクは左側のイヤーカップ上に据え付けられている。未使用時はヘッドセットに沿って真上に立てておけるため、ヘッドホンとして使いたい時も邪魔になることがないのがうれしい。配色はヘッドバンドの中央を走るブラックのラインに沿うことを意識してか、ブラック一色だ。
ちなみに使用時は回転させて口元まで持ってくるのだが、この回転部が意外に硬い。もっともこれは頑丈と言い換えてもいい部分で、使用時にブレたり動いたりすることもなく、多少手荒に扱っても壊れる心配はなさそうだ。ユニット自体の長さは実測約17cmで、内部に単一指向性マイクが格納されている。
そして一見するとただの棒のように見えるこのマイク、実は中心部分がゴム状の素材で構成されており、好みの角度に曲げて調節することができる。その気になれば90度以上曲げることも可能で(それでは顔に当たってしまうが)、可動域は広い。なお、動作時は先端の赤色LEDが点灯し、プレイ中でもマイクの状態を目で確認できるようになっている。
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ブレード状のマイクユニット。中央にゴム素材が採用され、自在に曲げることができる |
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|プレイ中でもすばやく操作可能な便利デバイス「タクティカルミキシングコンソール」
「Sirus」をUSBで使用する際に接続するのが“タクティカルミキシングコンソール”。本体から伸びるDINコネクタを接続し、手元でヘッドセット本体やマイクのオン/オフ、各サラウンドチャンネルの音量調節が行える優れモノだ。PCへ接続するためのケーブルも約2mと十分な長さがあるため、PC背面のポートにも問題なく接続できる。
円形のコンソール中央にはボリューム調節用のダイヤルが鎮座し、その下は左からヘッドセットのオン/オフボタン、各サラウンドチャンネルの切換えボタン、マイクのオン/オフボタンが並ぶ。裾野に位置するのがボリュームの目盛りを表示するLEDインジケータで、該当のチャンネルと目盛りが連動して点灯するようになっている。
市場にはヘッドセット本体に各種調節機能を盛り込んだモデルも多いものの、装着しながらの操作にはやはり限界がある。実際に目で確認しながら手元で設定を詰められるコンソールのありがたみはゲームプレイ時に実感できるだろう。
しかし多少気になったのが、音量調節をする際のダイヤルの方向。インジケータは左回りに音量が上がる表示ながら、ダイヤルはその逆の右回りで音量が上がる仕様。慣れてしまえばどうということもないが、やはり使い始めは戸惑うかもしれない。
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手元でチャンネルごとの音量調節ができる「タクティカルミキシングコンソール」。重量は約300g前後とズッシリ重い |
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裏面にはグリップ力の高いラバーシートが貼られ、ユニットの安定性を高めている |
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“裾野”に広がるLEDインジケータ。各種チャンネルの音量を分かりやすく表示してくれる |
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