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■PCケース内の熱を排出するトップ&リアエアフローレイアウト
PCパーツの構成部品であるCPU、マザーボード、グラフィックスカード、ストレージ、電源ユニットは、いずれも熱源。マザーボードとストレージ以外はいずれも各々ファンにより自ら冷却を行っている。現在電源ユニットのファンはL字レイアウトが主流で、ボトム搭載による“スタンドアローンエアフロー”から、吸排気は外部のみで処理されている。しかしCPUとグラフィックスカードの一部は、ケース内部で吸排気を行っている事から、どうしても排出された熱が籠もってしまうワケだ。そこで頼りになるのが、PCケースの排気ファンとなる。
「Blackhawk-ULTRA」では、トップ部にRed LED内蔵230mm×2基が標準搭載され、低速大風量により外部へ熱を一気に排出。さらにサイドフロー型CPUクーラーのエアフロー方向の延長線上となるリア部にも140mmファン×1基が装備され、この両者により本体上部の熱排出スピードが高められている。
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2基の230mm排気ファンはトップパネルにテーパーネジ固定されている。なおシャーシ側の通気孔は強度が落ちないハニカム構造 |
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PCケース上部に集中する排気ファン。大型PCケースだけに、トップは230mm×2、リアは140mm×1で構成。特にリアはI/Oスロットの制限により、どうしても120mm口径止まりだったが、横幅240mmを有する「Blackhawk-ULTRA」では、ピッタリと収める事に成功している |
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リア部の140mm排気ファン。シャドウベイ裏に搭載されているモデルと同様、型番は「DF1402512SELN-GP」だった。なおファン末尾の「-GP」は特定有害物質使用制限の「RoHS」準拠を表す |
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こちらもあまりアピールされていない正面右サイドパネル部に用意されたファン搭載スペース。CPUクーラーメンテナンスホールの位置にあることから、CPUソケットに背面から風を当てようというものらしいが、サイドパネルとマザーボードトレイ間の隙間が実測値で20mmほどしかない。15mm厚120mmファンが搭載できるものの、実際の効果はさほど期待できないだろう |
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フルタワーのみならず、ファンが複数搭載できるミドルタワーでも是非採用してほしいのが、この3pinコネクタ基板。マザーボードトレイ側上下2箇所に標準搭載された基板は、1枚で6つの3pinコネクタが接続可能。給電は4pinペリフェラルコネクタ1つでまかなう |
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■広大な左側面サイドパネル
スーパーフルタワーの片鱗は、サイドパネル部でも感じることができる。近頃のPCケースで枕詞に使われている“高エアフロー”。それらの多くは、サイドパネル部をメッシュ化させ、複数ファンを搭載させることで拡張カードスペースに風を当てることができるようになっている。
一般的なミドルタワーPCケースでは、120mmまたは140mm、さらに200mm超えのファンが搭載できるが、搭載可能個数はせいぜい4基といったところだろう。しかし「Blackhawk-ULTRA」は広大なサイドパネル面積を有効に使うことで、標準では230mm口径×1基ながら、最大で120mm口径×9基まで増設できる。さすがにフル搭載させて稼働させる需要は少数ながら、必要とするポイントにファンがレイアウトできるところは、スーパーフルタワーならではの利点と言えるだろう。
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正面左サイドパネル部にはスケルトン仕様の230mmファンが1基標準で搭載されている。なお型番は「DF2303012SELN-GP」で、DC12V 0.30A。コネクタは3pinだが、4pinペリフェラル変換ケーブルが標準で接続されていた |
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サイドパネル部のファンレイアウト。標準搭載の230mmファンを任意箇所に移動できるだけでなく、120mmファンを最大9基まで搭載可能。ここまでくると、電源コネクタを“さばく”だけでも一苦労だ |
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■PCI-Express補助電源ケーブルには注意が必要
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普通に接続するだけでサイドパネルにまではみ出すPCI-Express補助電源ケーブル。これではせっかくの側面ファンに干渉してしまう。230mmファンガードがあれば回避できるワケだが、、、 |
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そのサイズを生かし、左サイドパネル部には最大120mmファンが9基も搭載できてしまう豪快さには圧倒されてしまうワケだが、思わぬ落とし穴があった。それはグラフィックスカードの補助電源コネクタ(ケーブル)との物理的干渉だ。
実際に組み込みを行い、サイドパネルを閉じようとしたところ、グラフィックスカードの8pin/6pinコネクタに接続したケーブルが、デフォルトの230mmファンに干渉してしまった。硬質のケーブルを少し曲げることで回避できたが、搭載スペース全体にファンを増設した場合、その逃げ場が無くなってしまう。グラフィックスカードの補助電源コネクタが縦方向にあれば問題は無いが、多くのモデルは横方向にコネクタがあるため、なかなか厄介だ。
このモデルに限らず、PCケースの横幅には限りがあるため、電源ユニットのPCI-Express補助電源コネクタは、SATAケーブルのように「L字型」にして欲しい。これならコネクタ方向に依存することなく、ケーブルの取り回しもよくなるのではないだろうか。 |
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