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 Home >エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.122 実用的スーパーフルタワー Blackhawk-ULTRA検証
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標準搭載ファン回転数と騒音値テスト

 組み込みを行ったところで実際にPCを起動させ、騒音値と標準搭載された冷却ファンの回転数を計測してみることにしよう。
 「Blackhawk-ULTRA」に搭載されている冷却ファンは140mm×5基と230mm×3基の合計8基。いずれも大口径サイズだけに、回転数が低くても多くの風量を得ることができる。テストを行う前に、標準搭載ファンをもう一度確認しておこう。

フロント吸気140mmファン×2。スケルトンタイプでRedLEDが内蔵されている
シャドウベイ背面の吸気140mmファン×2。通常の黒フレームタイプだ
トップ部に×2、サイドパネル部に×1でレイアウトされる230mm口径のRedLED内蔵ファン。エアフロー方向は、トップが外排気、サイドパネルが内部への吸気となっている

 ちなみに標準搭載ファンのスペックは口径以外開示されていないため、まずはデジタル回転計を用い、正確な数値を計測してみた。

標準搭載ファンの回転数(デジタル回転計による実測値/単位rpm)

 230mmファンは578rpm。非常に緩やかな回転ながら、面積の広いインペラにより十分な風量を作り出す。動作音は極めて静かで、申し分無しといったところ。一方、140mmファンはスケルトンタイプで1,032rpm標準タイプで1,024rpmである事から、両者は同一スペックで公称値1,000rpm±10%のようだ。140mm口径で1,000rpmは10dBA台後半から20dBA程度と推測されるが、実際に動作音は静かで、気になるレベルではなかった。

 ここまでは個々のファンを単体で計測してみたが、次にデジタル騒音計を使って、PCケースに組み込んだ状態での動作音を計測してみよう。実際に組み込みを行った状態での騒音値計測から、リアルな騒音値が分かるというワケだ。
 なお念のため断っておくと、駆動音源は標準搭載ファン以外にIntel純正CPUクーラー(トップフロー)と電源ユニット「CAPSTONE450W」の140mm口径ファン(自動可変)がプラスされている。
 テストはアイドル状態でのフロント、トップ、サイド、リアそれぞれ30cmの距離で計測を実行。またテストを行った室内の騒音値は29.7dBAであった。

実際に組み込んだ状態での騒音値(デジタル騒音計による実測値/単位dBA)
※PCケース前面/PCケーストップ面/PCケース背面/PCケース側面それぞれ30cmの距離で計測

 計測ポイント4ヶ所中、最も高い数値はフロントの42.2dBAだった。逆に最も静かだったのはトップの36.6dBAで、その差は5.6dBAとなった。
 騒音値は単に目安でしかないが、やはりフロントのシャドウベイを挟むようにレイアウトされた140mm×各2基の箇所は、やや音が目立っている。また、ストレートに配列された140mmファンは、2列目にあたる黒フレームファンの回転数がやや上昇傾向。1列目にあるスケルトンフレームファンからの風の影響を受けているようだ。
 さて140mmファン単体では感じなかったものの、いざ組込状態で発する音の原因だが、どうやら1列目あたりから聞こえてくる。音の調子をカタカナで表すと「コー」といった感じで(「ゴー」でもなければ「キーン」でもない)、隣接するシャドウベイとの兼ね合いにより、籠もるような音が出ているのかもしれない。ともあれ、それほど気になるレベルではなく、床設置が前提の大型PCケースなだけに、ここは耳に一番近くなるトップ部の36.6dBAを重視したい。



PCケース内部温度計測

 次にPCケース内部の温度計測を行う。 計測方法はメモリスロットと5.25インチベイの間にサーミスターを宙吊り状態にし、「OCCT 4.1.0」(30分)によるCPUへの高負荷状態時と、「3DMark11」によるグラフィックスカードへの高負荷状態時の2つをテスト。広大な内部容積と高エアフローによる“最強”の環境では、どのような数値が計測できるのだろうか。なおテスト実行時の室内温度は15.5℃だった。

アイドル状態と「OCCT 4.1.0」(30分)実行時のPCケース内部温度(単位℃)

アイドル状態と「3DMark11」実行時のPCケース内部温度(単位℃)

 これまでのテストから、極端に内部エアフローが悪くないPCケースであれば、この条件でアイドル時と高負荷時の差は大きく現れない。グラフィックスカードのVGAクーラーが外排気タイプである点も考慮しなければならないが、内部エアフローが良好な「Blackhawk-ULTRA」は、ハイエンド構成でも十分によい環境を作り出してくれるだろう。



総評
「大は小を兼ねる」を地で行くスーパーフルタワー


広大な内部容積とケーブルマネジメントの恩恵で、これほどの空きスペースが生まれる。せっかくの記念撮影で、フロントパネルを付け忘れている点はご愛敬

 とかくフルタワーPCケースには、大味な印象を持っていた。一頃のフルタワーPCケースは、“とにかく大きければいい”といったモデルばかりで、無骨で素っ気ない製品が多く、その理由はサーバー向けであったからに他ならない。
 しかし現在の自作市場で、サーバー向けを前面に押し出す製品は希で、大型PCケースのほとんどは“ハイエンドゲーマー向け”に置き換えられた。つまり無骨だけでは売れないのだ。
 今回「Blackhawk-ULTRA」を検証して感じたのは、自作市場の主役であるATXミドルタワーPCケースとなんら遜色なく、非常に機能的に設計されているということ。つくづく良い時代になったものだと思う。

 PCパーツの物理的干渉の心配は皆無で、大容量から低速大風量の冷却ファンを複数装備。自作派が最も気にするストレージ格納スペースも十分で、“長モノ”グラフィックスカード&電源ユニットが搭載できる。「大は小を兼ねる」と言えば、分かりやすい。
 ただし手放しで万人にお勧めできない事情がある。それは大型サイズゆえの如何ともしがたい設置スペースだ。宅配業者も顔をしかめるそのサイズは、組み込み時における作業スペースの捻出さえも考慮しなければならず、想像以上に“気合い”が必要。決して大げさではなく、導入を検討するなら、まずは設置場所の確保が先決だ。その問題さえクリアしてしまえば、ATXミドルタワーPCケースでは“あり得ない”余裕の空間を手に入れることができる。「Blackhawk-ULTRA」はよくできたイマドキ巨大PCケースだった。

協力:株式会社アスク
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Blackhawk-ULTRA
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