|
|
|
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.112
GIGABYTE X79マザー上位モデル
「GA-X79-UD7」OC機能を愉しむ |
|
2011年12月23日 0:00
TEXT:GDM編集部 池西 樹 |
|
定期的なコンテストの開催や、オーバークロッカー監修によるマザーボードを発売するなど、GIGABYTEは“オーバークロック”に対して非常に積極的に取り組んでいる。
そんなGIGABYTEの技術の粋を集めて作られたハイエンド向けIntel X79 Expressチップセット搭載マザーボードが、今回紹介する「GA-X79-UD7」だ。
「OC-VRM」「OC-Touch」「OC-DualBIOS」「OC-PEG」といった独自技術を搭載し、著名オーバークロッカーが設計に参加したとされる「GA-X79-UD7」だが、どのような製品に仕上がっているか気になるところ。そこで今回は、GIGABYTE TECHNOLOGY(本社:台湾)日本法人、日本ギガバイト株式会社(本社:東京都千代田区)より、実機を借り受け、その性能に迫ってみることにした。 |
|自作の醍醐味「オーバークロック」動作
CPUやメモリのような半導体製品は、まったく同じ製造ラインの製品でも動作可能クロックにばらつきが出てしまう。そのため、出荷した製品すべてが確実に動作するように定格クロックは、ある程度マージンを持った設定となっている。そのマージンを利用して動作クロックを上昇させるのが「オーバークロック」というわけだ。
PC業界、とりわけ自作市場では、「オーバークロック」はひとつのジャンルとして定着しており、自作の醍醐味ともなっている。オーバークロック耐性が高いと噂になったCPUが飛ぶように売れていく現象は、これまで何度も確認されている。
その意向を組んでか、最近ではIntel、AMDとも倍率ロックフリーのCPUをラインナップに含め、オーバークロック耐性の高さをアピールするなど、“推奨”とは言わないまでも、半ば許容する姿勢を示している。
またオーバークロックを行う場合、CPUだけでなくマザーボードの性能も重要だ。CPU倍率やベースクロック、各種電圧などの設定が可能なのはもちろんのこと、安定した電力が供給できる電源周りや、発熱の増加にも耐えられるコンポーネントの採用など、定格動作よりも高い品質が求められる。それに対応するため、最近では各メーカーとも、オーバークロック耐性の高さを売りにしたハイエンド向けマザーボードをラインナップするようになっている。
|オーバークロック向けハイエンドモデル「GA-X79-UD7」
|
ホワイトを基調としたX79 Expressハイエンドマザーボード「GA-X79-UD7」 |
|
|
今回紹介する「GA-X79-UD7」は、オレンジとブラックのコントラストのカラーリングからもわかるように、GIGABYTEのオーバークロック向けモデルにあたる。
オーバークロック動作で重要となる電源周りは16フェーズ構成、CPU用の8pinコネクタも2基搭載しており、高負荷時でも安定した出力を実現する。
また、ベースクロックや周波数をリアルタイムに調整できる「OC-Touch」ボタンや、2つのBIOSを切り替えて使用できる「OC-DualBIOS」といった、オーバークロック向けの機能を豊富に搭載しているのが特徴だ。
拡張スロットはPCI-Express3.0(x16)×4、PCI-Express2.0(x1)×3という構成で、マルチグラフィックスは4-wayのSLI/CrossFireXまでサポートされる。ちなみに、3-Wayや4-Wayでのマルチグラフィックス環境では、PCI-Expressへの電源供給が不安定になったり、ATX 24pinへの過電流の心配があるが、「GA-X79-UD7」では、PCI-Express用の補助電源ポート「OC-PEG」を備えることで、安定動作と負荷の分散ができるように設計されている。
ただし、基板上に数多くの機能を詰め込んだことから、フォームファクタはATXより大きいXL-ATXとなるため、搭載するPCケースが対応しているか注意して欲しい。
「GA-X79-UD7」基本スペック |
チップセット |
Intel X79 Express |
対応ソケット |
Intel LGA2011 |
メモリ |
DDR3×4(2133/1866/1600/1333/1066MHz)最大32GB |
拡張スロット |
PCI-Express3.0(x16)×4
(x16/x8/x16/x0、x16/x8/x8/x8)
PCI-Express2.0(x1)×3 |
内部ポート |
SATA3(6Gbps)ポート×2(Intel X79 Express)
SATA2(3Gbps)ポート×4(Intel X79 Express)
SATA3(6Gbps)ポート×4(Marvell 88SE9172) |
バックパネル |
ギガビットLAN ×1(Intelコントローラ)
7.1ch HD Audio Codec(Realtek ALC898)
「OC」ボタン、「BIOSスイッチ」ボタン
USB3.0ポート×2、USB2.0ポート×8
PS2ポート×1 |
フォームファクタ |
XL-ATX(32.4cm×25.3cm) |
|
|「GA-X79-UD7」のブロック図を確認する
次にマザーボードのブロック図を元に、「GA-X79-UD7」の構成を確認していくことにしよう。4基のメモリスロットは、CPUのメモリコントローラに接続され、最大でクアッドチャネルまで対応。また、「SandyBridge-E」は40レーンPCI-Expressインタフェースを備えているが、これらはPCI-Express3.0(x16)×4として実装される。ちなみに、うち2基のスロットはスイッチチップによって1基のx16、または2基のx8動作となる。
一方、チップセットの「X79」側には、PCI-Express(x1)接続によって、USB3.0コントローラFresco製「FL1009」、SATA3.0(6Gbps)コントローラMarvell製「88SE9172」、Intel製LANコントローラなど、主にインタフェース関連のチップが接続されている。ちなみに、CPUと「X79」との接続は、通信速度5.0GT/sの「DMI 2.0」を介して行なわれる。
■「GA-X79-UD7」ブロック図
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|