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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.123
ローエンドでも品質に妥協なし。
GIGABYTE H61マザーの実力を検証する
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2012年2月29日 22:25
TEXT:GDM編集部 池西 樹 |
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2011年5月以降、LGA1155対応マザーボードの新製品といえば、Intel 「Z68 Express」(以下Z68)採用モデル一色となった。各メーカーから上位から下位まで製品がひと通り出揃い、さらに新プラットフォームとなるLGA2011の登場もあって、ここへ来てやや落ち着いてきた感がある。
そんな自作市場に、近頃Intel「H61 Express」(以下H61)チップセットを採用するマザーボードの“ミニリリースラッシュ”が始まった。
ローエンド向けに用意されたチップセットだけに、そうそう派手には注目されないH61搭載マザーボードだが、CeleronやPentiumプロセッサと組み合わせれば安価にPCを構築できることから、ビジネスアプリ向けやセカンドマシンとしての需要は少なくない。
そこで今回の「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」では、日本ギガバイト株式会社(本社:東京都千代田区)よりH61マザーボードの新モデル3機種を借り受け、ローエンドマザーボードの使い勝手や実力についてじっくりチェックしていきたいと思う。 |
|機能を絞り価格を抑えたIntel H61 Express
LGA1155プラットフォームのコンシューマ向けチップセットには大きく分けてZ68、P67、H67、H61の4種類がある。このうちP67とH67に関しては、両方の特徴を併せ持つZ68の登場により現在は終息傾向で、最近はハイエンド向けZ68と廉価版H61の2極化が進んでいる。
H61はメモリスロットが2スロット、SATAポートもSATA2.0(3Gbps)×4までに制限されるなど、上位モデルと比較するとやや見劣りする。しかし、搭載可能なCPUに違いはなく、SATA3.0(6Gbps)ポートも最新SSD以外では特に不要ということを考えれば、オーバークロック用途やハイエンド向けPC以外では、それほど不満を感じることはないだろう。もともとマザーボードはPCの性能には直接的に影響がないことから、その分他のパーツに予算を割くといった構成も選択としては十分アリだろう。
コンシューマ向けSandyBridgeチップセット |
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Z68 |
H67 |
H61 |
P67 |
CPUソケット |
LGA1155 |
LGA1155 |
LGA1155 |
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メモリチャンネル |
2 |
2 |
2 |
2 |
メモリチャンネル毎のDIMM数 |
2 |
2 |
1 |
2 |
USB2.0 |
14 |
14 |
10 |
14 |
SATA2.0(3Gbps) |
4 |
4 |
4 |
4 |
SATA3.0(6Gbps) |
2 |
2 |
0 |
2 |
内蔵グラフィック |
対応 |
対応 |
対応 |
--- |
オーバークロック |
対応 |
--- |
--- |
対応 |
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|廉価版でも品質や機能に妥協しないGIGABYTE製マザーボード
いくらコストパフォーマンス重視とはいえ、品質が犠牲になり動作が不安定だったり、すぐに壊れてしまうのでは本末転倒。その点、GIGABYTEのH61マザーボードは同社の品質規格「Ultra Durable 4 Classic」に準拠し、安定性と高い耐久性を実現している。さらに次世代CPUであるIvy BridgeやPCI-Express3.0への対応、3倍の給電が可能なUSBポート、On/Offチャージ機能など機能面も充実しており、一般的な用途であれば上位モデルとの違いを大きく意識させられることはない。
また、今回紹介する3モデルについてはいずれもX79マザーボードから採用されたUEFIを搭載するため、従来よりも各種設定が容易になっている点も見逃せない。
|新品質規格「Ultra Durable 4 Classic」
GIGABYTEのH61マザーボードを語る上で外すことができないのは品質規格「Ultra Durable 4 Classic」だ。
GIGABYTEのミドルレンジからハイエンドマザーボードでおなじみの「Ultra Durable 3」は、オーバークロック耐性や高負荷時の耐久性向上が目的であったのに対して、「Ultra Durable 4 Classic」は「防湿」「防静電」「防電断」「防熱」といった、一般的な利用においてPCの不具合を引き起こす要因からの保護を目的とした規格だ。それでは各項目について確認してみよう。
■防湿性に優れる新開繊クロス式PCBを採用
PCを使う上で湿気は大敵だ。特に日本では梅雨時期から夏場にかけて湿気の多い時期が長く続くため、基板の劣化やショートなど様々な不具合を引き起こす可能性がある。GIGABYTEでは、湿気をはじく新開繊クロス方式をPCB基板に採用することで、湿度上昇に伴う不具合やショートからPCを保護することができる。
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湿気をはじく効果のある新開繊クロス方式のPCB基板を採用 |
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■静電気放電に強いICチップを搭載
ICチップが静電気に弱いことは、言うまでもない。筆者も過去に何度か静電気によってマザーボードやメモリを破損した苦い経験をしたことがある。そんな静電気からPCを守るため「Ultra Durable 4 Classic」では、静電気放電に対して一般的なICの約3倍の耐性を持つ高品質ICチップが採用されている。
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静電気放電に対する抵抗が約3倍の高品質ICチップを搭載 |
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