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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.138
「Ivy Bridge」で能力を解放した、
MSI Z77マザーボード「Z77A-GD65」検証 |
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2012年4月29日 0:01
TEXT:GDM編集部 池西 樹 |
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MSI(本社:台湾)の「Intel Z77 Express」(以下Z77)を搭載したマザーボードについては、以前のレビューでローエンド「Z77A-G45」、ミドルレンジ「Z77A-GD55」、ハイエンド「Z77A-GD65」の3モデルを対象に画像を中心とした速報レビューをお届けしているが、実際の動作検証は行わなかった。
そこでMSI製マザーボードの国内正規代理店、株式会社リンクスインターナショナル(本社:東京都千代田区)の協力により、今回はハイエンドモデル「Z77A-GD65」を借り受け、本日4月29日0:01より販売が解禁された待望の新CPU“Ivy Bridge”こと「Core i7-3770K」を使用した実動テストを行うことにした。本命とも言える「Ivy Bridge」とIntel Z77 Expressの実力は如何なるものか、じっくりとチェックしていくことにしよう。 |
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今回チョイスしたのはIntel Z77チップセット搭載のMSI上位モデル「Z77A-GD65」
※画像は英語パッケージ |
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|LGA1155プラットフォーム採用の新CPU「Ivy Bridge」
マザーボードの紹介に入る前に、LGA1155プラットフォーム向け新CPU「Ivy Bridge」について軽く触れておこう。「Ivy Bridge」は現行「Sandy Bridge」の後継にあたる製品で、Intelの言を借りるなら”第3世代Core iシリーズ”にあたるプロセッサ。
CPUコアは、Turbo BoostやAVXの機能拡張といったマイナーチェンジに留まり、大きな変更は行われていない。ただし製造プロセスは32nmから22nmへとシュリンクされ、消費電力の低減に成功。4コアのハイエンドモデルでもTDPは77Wに抑えられている。
一方GPUコアは、「Sandy Bridge」の「Intel HD Graphics 3000/2000」(以下HD 3000/2000)シリーズから、DirectX 11サポートやExecute Unitの改良が施された「Intel HD Graphics 4000/2500」(以下HD 4000/2500)シリーズへとアップデートされ、大幅な性能向上が期待できる。またPCI-Express3.0対応や2chのDDR3-1600MHzメモリのサポートなど、インタフェース部分にもいくつか改良が加えられている。
■「Sandy Bridge」と「Ivy Bridge」の機能比較
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Sandy Bridge |
Ivy Bridge |
製造プロセス |
32mn |
22mn |
対応ソケット |
LGA1155 |
LGA1155 |
物理コア(最大) |
4コア |
4コア |
論理コア(最大) |
8コア |
8コア |
L3キャッシュ |
8MB |
8MB |
PCI-Expressレーン数 |
2.0/16レーン |
3.0/16レーン |
PCI-Expressレーン構成 |
16/0/0、8/8/0 |
16/0/0、8/8/0、8/4/4 |
TDP(最大) |
95W |
77W |
メモリサポート |
DDR3-1333 |
DDR3-1600 |
グラフィックスコア |
Intel HD Graphics 3000/2000 |
Intel HD Graphics 4000/2500 |
DirectXサポート |
DirectX 10.1 |
DirectX 11 |
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「HD 4000」のGPU-Zの結果。正確にデータは取得できていないが、DirectX 11に対応していることが確認できる |
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「HD 3000」のGPU-Zの結果。DirectXサポートを確認すると「10.1」までであることがわかる |
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|MSIマザーボードの品質規格「ミリタリークラスIII」
MSIのZ77シリーズでは、品質規格としてX79シリーズから導入されている「ミリタリークラスIII」を採用する。「ミリタリークラスIII」では、「スーパーフェライトチョーク」(以下SFC)と「アルミ固体電解コンデンサ」を搭載する「スター3」。さらに低インピーダンスかつ温度耐性の高い「Hi-c CAP」が必須となる「スター4」。高効率かつサーマルプロテクション機能を備えた「DrMOS II」を搭載する「スター5」の3レベルに細分化されている。一般的な用途であれば「スター3」レベルでも十分だが、オーバークロックや高負荷が続く状況での運用を検討しているならサーマルプロテクション機能を備えた「DrMOS II」を搭載する「スター5」の製品を是非選択したい。
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「ミリタリークラスIII」「スター5」に準拠した「Z77A-GD65」のCPUソケット周辺。「DrMOS II」や「Hi-c CAP」を採用していることが確認できる |
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■「ミリタリークラスIII」のレベルと搭載コンポーネントの違い
ミリタリークラスIII |
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固体コンデンサ |
SFC |
Hi-c CAP |
Dr MOSII |
スター3 |
○ |
○ |
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スター4 |
○ |
○ |
○ |
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スター5 |
○ |
○ |
○ |
○ |
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