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編集部:
少し意地の悪い質問かもしれませんが、なぜ最初からそうしないのですか?
Johnny氏:
確かにそうですね。ただし製品としてはまず相性問題の解決が優先されます。そのためまず安定性を重視した状態で製品を出荷します。その後お客様から様々なフィードバックをいただき安定性を上げつつ、製品の性能向上のためのファームウェアアップデートを行います。
編集部:
OCZのSSDに限らず、多くの製品において容量が240GBの製品が最速で、それ以上もしくはそれ以下の容量となるといずれも性能が低下しています(最新の「Vertex 4」は例外的に512GBモデルが最速)。これにはなにか理由があるのでしょうか。
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最新の「Vertex 4」シリーズは最上位の512GBモデルが一番高性能。コスト面での不利は承知であえてスピードを優先したことになる |
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Jimmy氏:
これは容量による違いではなく、搭載するNANDフラッシュの違いによるものです。コントローラやファームウェアは関係なく、根本的に速度が違うんですね。
ちなみに弊社の「Vertex 4」の512GBモデルでは非常に高速なNANDフラッシュを使用しているため、パフォーマンスは非常に高いです。ただし当然コスト面では不利になります。仮に128GBクラスの製品にも高速なメモリNANDフラッシュを使用した場合、他社の製品と比較して価格が高くなってしまう。そうなるとみなさん買ってくれないですよね。そのバランスが難しいところです。
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容量が大きくなるから速度が遅くなるわけではなく、そこは単純にコストとのバランス。大容量でかつ高速でも、皆が買える価格でなければあまり意味はないという主張だ |
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編集部:
「MAXIOPS」が高速な理由も同様でしょうか?
Johnny氏:
違います。弊社では主にONFIタイプのNANDフラッシュを使用していますが、「MAXIOPS」では東芝のToggleタイプのNANDフラッシュを採用しています。エンタープライズ向けの製品のため高速ですが非常に高価です。
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日本市場では非常に好調なセールスを記録した「Vertex3 MAX IOPS」。限定色も相まってハイエンドユーザーを中心に人気となったが、最後まで流通量は安定しなかった。内部には東芝のToggleタイプのNANDフラッシュを採用するため速いが高い |
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|「Everest2」プラットフォームはMarvell「88SS9187」+Indilinx Firmware
編集部:
やはりどうしても聞かないわけにはいかない質問がひとつあります。先週でしたでしょうか、「Everest」と「Everest2」についてMarvellコントローラをベースとした製品であるという情報がでました。これについての公式なコメントをもらえますか。
Jimmy氏:
はい。待っていました(笑)。聞かれるだろうと思って準備しておきましたよ。この際、ハッキリさせましょう。
まずベースとなるコントローラはMarvell社のものです。ただ、誤解のないようにお話しすると「Everest2」がMarvellのコントローラではないということです。「Everest2」というプラットフォームがあり、それはMarvell製のコントローラとIndilinxのカスタムファームウェアで構成されているということです。
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「やっぱりきたね」という様子で明瞭な回答をしてくれたJimmy氏。「Everest2」プラットフォームはMarvellの最新コントローラ「88SS9187」とIndilinxのファームウェアで構成されているというわけだ |
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編集部:
具体的にMarvellのどのコントローラを使っているのでしょうか。
Johnny氏:
整理しましょう。初代「Everest」プラットフォームですが、これはMarvell「88SS9174」にIndilinxのファームウェアで構成されます。採用モデルは先ほど話にも出た「Octane SATA3.0」などですね。そして「Everest2」ですが、こちらはMarvellの最新コントローラ「88SS9187」とIndilinxのファームウェアで構成されることになります。
編集部:
日本では非常に定評のあるMarvellのコントローラですが、その最新製品を採用している現在唯一のモデルということになりますね。少なくとも日本市場へのメッセージとしてはアドバンテージとなりそうな気がします。
Jimmy氏:
OCZとしては常に市場のニーズに応えるというスタンスですので、今最善の製品をチョイスしたという意味もあります。例えばですが、SandForceが今後すばらしいコントローラを開発し、それが市場に求められていると判断した場合は、再び採用する可能性はあるということです。 |
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