編集部:
では、Indilinxの完全オリジナルコントローラというものは存在するのでしょうか。
Jimmy氏:
はいあります。現在開発中です。ただ新型のコントローラ開発には約2年程度はかかる予定です。とはいえ、OCZとしてはその間もメーカーとして市場にSSDを提供し続けなければならない。そこで「Everest」および「Everest2」プラットフォームの採用に至ったというわけです。
編集部:
ベースコントローラは従来から採用していたSandForceではなく、なぜMarvellだったのでしょうか。
Jimmy氏:
実は2011年3月に買収をした時点で、IndilinxとMarvellの間では新型コントローラの話が決まっていたのです。OCZとしてはその時点で完成度の高い、また市場になるべく早く投入できる製品と判断しましたので、そのまま採用を決めたという経緯です。
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発表された「Everest2」。実はIndilinxを買収した時点で、Marvell+Indilinx ファームウェアの新型コントローラは準備されていたという。そしてそれが高性能ならば使わない手はないだろう |
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編集部:
OCZはファームウェアを頻繁にアップデートするイメージがありますが、そのあたりはいかがでしょう。Indilinxの買収によって変化はあったのでしょうか。
Jimmy氏:
そうですね。買収後はファームウェアチームのスタッフは約3倍に増えています。今後もより良いファームウェアを提供し続けられるはずです。
|OCZの自信作「Vertex4」は現時点で同クラス最速の製品
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たしかにOCZの製品開発スピードは早い。当初はCOMPUTEX前後とされていた「Vertex4」だが、予定より随分早く4月には店頭に並んだ |
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インタビューの合間を縫って、OCZが満を持して市場に投入した最新SSD「Vertex4」についての紹介が行われた。シーケンシャルもさることながら、やはり特筆すべきはランダムアクセス性能。同社のテスト結果では、CrystalDiskMarkでQD 32のランダム読込95,000 IOPS、書込86,000 IOPSを計測し、他社製品を寄せ付けない圧倒的な性能を実現している。
また近日中にはファームウェアのアップデートも予定されており、そちらを導入することでさらなる性能向上も期待できるとの情報も明らかとなった。
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同クラスのSSDとの性能比較。シーケンシャルもさることながら、ランダムアクセスが圧倒的に高速 |
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「AS SSD」の結果。総合結果で1000を超える唯一のSSDとして「Vertex4」は優れていると解説 |
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またSSDを使う上での大きな問題に、大量データ書込によるパフォーマンスの低下がある。OCZではこのパフォーマンス低下を解消するため、Vertex4を含むEverestプラットフォーム製品に、ガーベッジコレクションを発展させた自動回復機能を搭載している。この回復機能だが、ユーザー側にはなんら作業を必要としない、まさに自動で行われるもの。実際にはPCをただ放置しておくだけで、アイドル状態になるとコントローラが自動処理を始め、約30分でほぼ元の性能まで回復することができるという。
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Everestプラットフォームに搭載されている自動回復機能。30分放置しておくだけでほぼ元の性能まで回復できるという。実際の利用シーンにおいて非常に気になる機能だ |
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なお、エルミタでは「Vertex4」シリーズについて近日レビューを行う予定だ。新たに登場したIndilinx「Everest2」プラットフォームの実力を隅々まで検証していきたいと思っているので、こちらも乞うご期待。
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