エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.10　「この際、ハッキリさせましょう」“SSD戦国時代”の大本命、OCZに聞く

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｜今年のCOMPUTEX TAIPEIではビッグブースを構える

編集部：
　SATA3.0やEverest2コントローラを搭載したmSATAモデルについて販売の予定はありますか。

Alan氏：
　あります。SATA3.0のmSATAモデルは未だに市場には少ない状況なので、積極的に展開したいと考えています。

編集部：
　OCZとしては「mSATA Strata」シリーズや「mSATA Nocti」シリーズを発売していますが、市場の反応はいかがでしたか。

Alan氏：
　発売直後は皆さんあまり興味がなかったようであまり売れませんでした。ただ最近では多くのメーカーよりmSATAを搭載したマザーボードが販売された影響もあり、10倍以上売れるようになりました。

編集部：
　では、今日も随所で話題に上りましたCOMPUTEX TAIPEIですが、なにか事前に紹介できることはありますか。

Alan氏：
　毎年そうですが、今年も最新の製品を取り揃えてみなさんをお迎えしたいと思っています。さらにニュースですが、ブースは例年使用するGRAND HYATT TAIPEIの1室ではありません。TICCに大きなブースを用意します。

例年ならばCOMPUTEX TAIPEIでは近隣ホテルの一室で関係者向けのプライベートブースを構えるOCZだが、今年はTICCに大きなブースを出展するという。それだけに気合も入っているようで、展示される新製品にも期待ができそうだ

編集部：
　では、最後に。日本のユーザーに向けたメッセージをお願いします。

Jimmy氏：
　これからも、ユーザーに対して最も良い製品をより魅力的な価格で提供していきたいと考えています。特に「Vertex 4」は、現在発売されている全てのSSDと比較しても優れた製品に仕上がっています。是非、その良さを体感してください。

｜SSD市場を牽引するOCZ、天下取りへのロードマップは出来ている？

OCZ最高峰のSSDブランドは「Vertex」と明言したOCZ。よって採用コントローラは変わってもブランドネームを変更する予定はないのだという

　今回のインタビューを終え、取材のため秋葉原に向かった。立ち寄ったパーツショップの店内には、いつもの見慣れたSSD価格表が、これまたいつものように貼られていたわけだが、何気なく眺めた“いつもの価格表”がなにか随分特殊なものに感じた。メーカーの数を数えてみる。Crucial、Intel、OCZ、PLEXTOR・・・・・・。その数16社。もちろんショップにより取り扱い数は異なるため一概には語れないが、それでもおおよそどの店も10社は下らないはずだ。

　“戦国時代”とはよく言ったもので、まさに現在の日本のSSD市場を表現するにはピッタリの言葉だ。そんな厳しい戦いの最中、今回のインタビューで感じたOCZの印象は「柔軟性」だった。「市場が求めるのなら、その時最適と判断したものを素早く製品化して送りだす」というその言葉には、同社の姿勢が如実に表れている。数年後のSSD市場の勢力図は、まさに神のみぞ知るといったところだが、今のところ“有力大名”であるOCZは、その柔軟な対応力を武器に今後も一大勢力として影響力を持ち続けるだろう。天下取りを狙う強力なライバルは未だ多いものの、少なくとも覇権争いのレースで先頭集団にいるのは間違いない。今後も引き続き、要注目のSSDメーカーだ。

機材協力：OCZ Technology
機材協力：株式会社アスク
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