|MLC NANDフラッシュの変更は吉か凶か。「PX-256M5S」のパフォーマンスをチェックする
さて画像での確認が終わったところで、ここからは実際に動作させ、気になる性能をチェックしていこう。ベンチマークソフトは「AS SSD Benchmark 1.6.4237.30508」、「CrystalDiskMark 3.0.1c」、「HD Tune Pro 4.60」、および「ATTO Disk Benchmark 2.47」の4種類を用意した。
テストはこれまでと同様OS、ドライバ、ベンチマークソフトのみをインストールしたシステム用のHDDを別途用意し、SSD自体にはデータを一切書き込んでいない。また余計な負荷が掛からないよう、ネットワークケーブルは接続しない状態で行った。テスト環境は以下のとおり。
|データ圧縮率によるパフォーマンスの違いを「AS SSD Benchmark 1.6.4237.30508」でチェック
まずはいつも通り「AS SSD Benchmark 1.6.4237.30508」のCompression Benchmarkを使って、データの圧縮率によるパフォーマンスの違いをチェックしていこう。
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AS SSD Benchmark 1.6.4237.30508 |
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読込性能は圧縮率に関係なく500MB/sec前後で安定したスコアを計測。書込は320MB/secから420MB/secの間でやや揺れているが、圧縮率の影響は受けていないことがわかる。
|「CrystalDiskMark 3.0.1c」でも圧縮率の影響をチェック
「AS SSD Benchmark 1.6.4237.30508」の結果を見る限り、シーケンシャルアクセスは圧縮率の影響を受けていないことがわかる。次に「CrystalDiskMark 3.0.1c」を使ってランダムアクセスを中心に圧縮率による影響を確認しておこう。
データサイズは1000MBに固定し、圧縮率の低い「デフォルト (ランダム)」、圧縮率の高い「All 0x00 (0Fill)」「All 0xFF (1Fill)」の3種類のテストデータを使用してベンチマークを行った。
シーケンシャル、ランダムアクセスともテストデータによるスコアの違いはなく、圧縮率の影響はないことがわかる。よって以後のベンチマークはテストデータ「デフォルト(ランダム)」のみで行うことにした。
|「CrystalDiskMark 3.0.1c」ベンチマークテスト
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データサイズ50MBの4Kランダムアクセススコア(IOPS) |
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データサイズ50MBの4K QD32ランダムアクセススコア(IOPS) |
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まずシーケンシャルアクセスを確認すると、読込は最大509MB/secで公称値の520MB/secまであと一歩。書込は最大398MB/secでスコアが出にくいベンチマークにも関わらず、公称値の390MB/secを上回り優秀な結果。またランダムアクセスは、4Kが読込約30MB/sec、書込約60MB/sec。4K QD32は、読込約300MB/sec、書込約285MB/secで上位の「M3 Pro」シリーズにも十分対抗できる性能を備えている。ちなみにIOPSに換算すると、4K QD32は読込73,500 IOPS、書込69,000 IOPSで、いずれもほぼ公称値通り。
またPLEXTORブランドのSSDらしくテストデータサイズによるスコアの違いが少ない点も評価できる。 |