2018.05.17 12:00 更新
2018.05.17 取材
唐揚げにランチと続いた秋葉原の食べ放題事情を巡るシリーズ第3弾は、ズバリ王道の“焼き肉”だ。ピンからキリまであるジャンルながら、夜で2,000~3.000円という、お得感の高い店を中心に紹介していこう。チェーン店も多く進出する中で、昔ながらの“迷店”もあるアキバの「焼き肉食べ放題」とは?
秋葉原の安い焼肉屋を検索すれば、このお店の名前を見つける人は多いだろう。「アキバで食べ放題!」の焼き肉編は、焼肉やしゃぶしゃぶ、さらにはちゃんこ鍋などでも食べ放題を提供している「大酋長」から紹介していこう。実はランチ時にもたった1,000円で(一風変わった)焼き肉食べ放題が楽しめるのだが、ディナータイムの「バラエティ焼肉食べ放題コース」は、色んな意味でインパクトのある食べ放題になっている。
とにかく安く焼き肉を心ゆくまで食べたい、それ以外は望まない。そんな焼き肉人間の訪れるお店が「大酋長」だ。ディナー時は、メニューから食べたい肉をスタッフに伝えるスタイルになっている |
最も安価なコースとあって、お値段は男性2,138円に女性1,922円とお手頃。ワンドリンクが必要なものの、たっぷり2時間も焼き肉の食べ放題が楽しめる。カルビ焼や牛タン、ロースなど20種類の肉に加えて、さらにビュッフェ形式でサラダやキムチ、スープにご飯、デザートまでが堪能できるという、至れり尽くせりな激安コース。そのお得感からコスパ重視のグループに人気が高く、10代後半~20代前半の若い層がオフ会などで集まる光景をよく見かける。
食欲そそる肉の園。焼いて、喰う、焼いて、喰う。2時間の間、思う存分肉をお腹に放り込もう。だがどんな肉をオーダーするのか、それこそがこのお店の“攻略法”と言えなくもない |
食べ放題は肉だけではない。サラダやスープ、ご飯なども好きなだけ食べられる。肉と違って、こちらはセルフになっているぞ |
とにかく財布に優しく、それでいて肉を腹いっぱい食べられる。なんと素晴らしいことじゃないか・・・と舞い上がる前に、利用時の注意点をいくつか押さえておきたい。そもそものお値段から過大な期待は禁物なワケだが、ややクオリティには妥協する必要があるからだ。
まず肉が半解凍状態で出てくるのはいいとして、ごくまれに冷凍焼けした肉が登場する場合がある。こうした事態に遭遇しないためには、カルビ焼や牛タン塩焼、ロース焼など比較的回転が速そうな肉を選ぶのがベターだろう。ある程度の振る舞いで“自衛”も可能というワケだ。
また、常に混雑する店内のそこかしこで肉が焼き上げられていることから、フロアの換気は必ずしも十分ではない点にも注意。焼き肉のニオイがつく覚悟は当然のこと、デートに利用しようなどという発想は今のうちに捨てておこう。
安易に好きな肉を頼んでヤケドをするわけにはいかない。回転率の高い、人気の肉をひたすらオーダーする姿勢が重要になってくる |
・・・と、激安店ならではの“トリセツ”はここまで。これらを理解した上で利用するなら、十二分に楽しめるお店だ。なにしろ話題に事欠かないためか「アキバで焼き肉なら絶対大酋長でしょ!」と(事情をよく知った上で)言ってはばからない人もいるほど。確かにこの街で焼き肉食べ放題を語るなら、外せないお店なのは間違いない。
もしどんなお店か気になったという人は、まずはランチで利用してみることをオススメしたい。「多少雑でもいい!とにかく肉が食えればいいんだ!」という血気盛んな人とは、ひときわ相性が良さそうに思われる。アキバで長年愛されてきた“迷店”だ。