2019.05.28 10:00 更新
2019.05.27 取材
ASUS(本社:台湾)のメディア向け発表会でひっそり披露されたMini-DTX(ITX)筐体「ROG ITX GAMING CASE(仮)」。エルミタPCケース担当が絶賛するズバッと直球モデルをご紹介したい。
これほど大規模で、あれだけ多くの新製品が集結するCOMPUTEX TAIPEI。とは言え、個人的に「欲しい」と思える製品にそうそう巡り会うことはない。選り好みが過ぎるのかもしれないが、あまりにも多くの製品を短期間で目にすると、どうやら物欲という感情が薄れてきてしまうようだ。
そんな中、本番が始まる直前のASUSプレス向け発表会で、今すぐにでも欲しいと思わせるPCケースに遭遇。「ROG ITX GAMING CASE(仮)」こそ、このまま持ち帰りたいほど良さげなPCケースなのだった(あくまで個人の見解)。
個人で所有する上で、発光もガラスも不要な筆者。だが「ROG ITX GAMING CASE(仮)」は例外で、立ち姿が実に美しい(あくまで個人の見解) |
現場に居合わせたSTAFF曰く、具体的な発売予定などは未定。市場からの反応が良ければ、量産体制へ向けての具体的な道筋が立つようだ。そんな状況につき、詳細スペックは公にされておらず、現時点ゲンブツから判断するしかない。
PCパーツが組み込まれた実機を観察すると、フロントおよび右サイドパネルに強化ガラスを採用。左サイドパネルはデザインされた通気孔付きのスチール板が装着されている。つまり”魅せる側”が通常とは反対の右側になる事から、マザーボードはいわゆる倒立レイアウトでマウントされていると考えていいだろう。
1台のみ陳列されていた実機。電源はON状態であるものの、映像および入力デバイス等のケーブルは接続されていなかった |
ちなみに傍らのフライヤーによれば、搭載マザーボードはASUS「ROG Crosshair VIII Impact」とある。これは第3世代Ryzenに合わせて発表された、Mini-DTXフォームファクタのAMD X570チップモデル(ただし搭載CPUはAMD Ryzen 7 2700Xだった)。組み合わされるCPUクーラーは、240mmサイズラジエター採用の「ROG RYUJIN 240」で、グラフィックスカードには「ROG-STRIX-RX590-8G-GAMING」が装着されている。つまり、Mini-DTX対応のミニPCケースながら、ハイエンド志向のパーツ構成にも対応しているというワケだ。
ゲーミングPCケースを主張する、左サイドパネルのデザインされた通気孔 |
おおよその構成が分かったところで、あらためて内部を確認すると、「ROG Crosshair VIII Impact」はバックパネルを天板に向けて固定。おのずとグラフィックスカードはフロントパネルに沿った縦置きでマウントされ、外部インターフェイスは全てトップ部に集約される事になる。
また240mmサイズラジエターはリアに縦置きでマウント。電源ユニットは発表されたばかりの「ROG STRIX 750W Gold」で、ボトム部に背面寄りに固定されていた。
トップ部に集約されているはずの外部インターフェイスだが、デモ機には冷却ファン2基が動作中。恐らくカバーの役割を果たしているハズだが「さわるべからず」で正体は不明 |
その他、フロントパネル中央左にはOLEDに情報を表示させるギミックを取り入れ、Z390マザーボードから採用されているコネクタ「ASUS NODE」に接続すると、CPU温度等がモニタ可能。もちろんASUS「AURA Sync」によりPCケース全体をイルミネーションで彩る事ができる。
フロントパネル(強化ガラス)から透けて見える冷却ファンは、なんと「ROG-STRIX-RX590-8G-GAMING」のVGAクーラー。どこまでもクール |
限られた内部容積を上手に使い切り、ミドルタワーに引けを取らない構成パーツを収めてしまう。過去を振り返れば類似コンセプトのPCケースは存在するものの、それはそれ。どうです、欲しくなったでしょう。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ASUSTeK Computer: https://www.asus.com/