2024.11.20 08:00 更新
2024.11.15 取材
11月1日付プレスリリースでお伝えしたとおり、2024年11月5日(火)よりbe quiet!(本社:ドイツ)の国内代理店として各種PCパーツの取り扱いを開始したテックウインド株式会社(本社:東京都文京区)。これを機に、11月15日(金)にはメディア向けの内覧会を開催し、国内未発売となる新製品等を披露した。今回はその模様をダイジェストでお伝えする。
まずはbe quiet!について簡単におさらいしておこう。ドイツ初のPCパーツブランドとして2001年に誕生した同社は現在、電源市場のシェアはドイツ国内ではトップクラス、ワールドワイドでもTOP3に入るなど、欧州を中心にとした著名なPCパーツメーカーとして広く認知されている。日本市場では2000年代初めの自作PC業界における「静音ブーム」の上昇気流に乗り、一目置かれる存在として記憶している自作派も多い事だろう。
一方で、これまで国内市場における正規(または販売)代理店が幾度となく変更され、常に安定した供給に恵まれなかったことは事実だ。紆余曲折を経てこのほど国内代理店契約を締結したのがテックウインド株式会社。IntelやASUS、SilverStoneといったメジャーブランドの代理店であるその実績を生かし、be quiet!ブランド製品を再び自作PC市場に根付かせようという考えだ。なお新たに代理店契約を締結したことで、これまでの代理店だった株式会社サイズは取り扱いを終了している。
心機一転、国内市場における新体制のスタートは発売済みの製品が中心だが、熱心な自作派から注目を集めそうな新製品が披露された。それがbe quiet!担当者もイチオシのPCケース「LIGHT BASE」シリーズだ。
ATX規格対応の新モデル「LIGHT BASE 600」 |
ラインナップはE-ATX規格対応の「LIGHT BASE 900」(幅327mm、奥行き532mm、高さ465mm/16.8kg)と、ATX規格対応の「LIGHT BASE 600」(幅305mm、奥行き450mm、高さ435mm/12.1)で、本体色はブラックとホワイトの2色。さらにARGBファン搭載の有無で合計8モデルが用意される。
いずれも外観はフロントと左サイドパネルに強化ガラスを採用する”ピラーレスPCケース”だが、底面に装着されている四隅のインシュレーター(台座)は取り外しが可能。出荷時の「通常スタイル」をはじめ、上下を逆にして煙突効果によるエアフローレイアウトで運用できる「反転レイアウト」、さらに横置きで設置する「水平レイアウト」の3パターンが選択できる。
つまんで回転させる事でロックが解除できるインシュレーター(台座)。これを付け替えることで3パターンの設置スタイルに変更できる |
頻繁に設置スタイルを変更することは想定しにくいが、組み替え時などにレイアウト変更が検討できる点はユニークなギミックだろう。気になる市場想定売価は、ARGBファン無しの「LIGHT BASE 600 DX」で税込25,980円(ブラック)/税込27,980円(ホワイト)を想定。これまで高価な印象の強いbe quiet!製品だが、昨今の為替状況を鑑みれば、手が出せる価格帯に収められている。発売は「LIGHT BASE 600」が12月中旬、「LIGHT BASE 900」は現時点未定ながら追って国内市場への導入が行われる予定。
背面コネクタマザーボードにも対応。デュアルチャンバー設計だけに、裏配線スペースも十分に確保できている |
サイドパネルのダストフィルターはワンタッチで着脱できる便利なギミック付き |
その他、以前詳細検証をお届けした最上位クラスのフルタワーPCケース「DARK BASE PRO 901」のホワイトバージョン「Dark Base Pro 901 White」が発売予定で、市場想定売価は5万円後半の予定。さらにミドルタワーPCケース「Dark Base 701 White」も発売が予定されている。
「Dark Base Pro 901 White」 |
「Dark Base 701 White」 |
同じく12月の発売が予定されているのが、オールインワン型水冷ユニット「Light Loop」シリーズだ。
最大のトピックは、国内販売された「SILENT LOOP 2」同様、クーラント液の補充ができること。製品には補充用のクーラント液が付属し、ラジエーターの横から注入ができる仕組み。メンテナンスいらずが特徴のオールインワン型水冷ユニットだが、自身でクーラント液が補充できることから”セミ・オールインワン型水冷ユニット”といった様相。ラジエーターサイズは240mmと360mmサイズの2タイプが用意され、カラーはブラックとホワイトの2色から選択できる。
気になる市場想定売価は240mmサイズが税込約23,000円前後、360mmサイズが税込約28,000円前後を予定。
その他、既存流通モデルはテックウインドにより継続販売が行われる |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
be quiet!: http://www.bequiet.com/
テックウインド株式会社: https://www.tekwind.co.jp/