エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1365
2023.12.02 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
時は自作PC業界が静音ブーム真っ只中の2001年、ドイツを拠点としたbequiet!が誕生した。ブームに乗る格好の直球な社名は熱心な自作派の一部からは話題となりつつも、当時は欧州発のPCパーツは流通が整備されておらず、入手は困難だった事を記憶している。スリットが刻まれたブレードの冷却ファンは目新しく「きっと静かに違いない」と想像だけが膨らんだ事を思い出す。
そんな昔話はさておき、後にbequiet!製品がスポット入荷を繰り返し、さらに数社が国内代理店業務につくも長く定着することなくここまで来た経緯を思えば、2023年3月に発表された株式会社サイズの新規取り扱い開始は朗報だった。同社の実績から、安定供給が行われる事はほぼ間違いなく、ここまで順調に新製品が投入されている。そんな中の1台が今回取り上げる「DARK BASE PRO 901」だ。
bequiet!「DARK BASE PRO 901 Black」(型番:BGW50) 市場想定売価税込57,800円(2023年11月17日発売) 製品情報(bequiet! / 株式会社サイズ) |
「DARK BASE PRO 901」をご紹介したCOMPUTEXにおけるbe quiet!ブースレポート。約半年を経て製品化された、be quiet!2023年度の代表作と言える |
本来であればもう少し製品概要や関連の補足事項をご紹介するところだが、いかんせんDARK BASE PRO 901は紹介するポイントが山のようにある。ここは先を急ぐ事とし、スペック表を確認しよう。
対応マザーボードはE-ATX、ATX、MicroATX、Mini-ITXで、分類はフルタワーPCケースでいいだろう。例によってフルタワーの定義は曖昧だが、外形寸法を確認するとスタンドを含んだ状態で、幅は275mm、奥行きは604mm、高さは569mm。決して広くない作業場を占領するDARK BASE PRO 901は、一筋縄では行かない存在なのだ。ちなみに空の状態で重量は16.3kgにもなる。
なおパッケージサイズは幅357mm、奥行き633mm、高さ684mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は20.8kg。店頭購入からの持ち帰りを想定しているなら、キャリーカートは必須だろう。そして満員電車への持ち込みは厳禁だ。