2023.09.20 01:00 更新
2023.09.20 配信
Intel Corporation(本社:アメリカ カリフォルニア州)は2023年9月19日(現地時間)、かねてアナウンスされていた次世代のモバイル向けCPU「Meteor Lake」の詳細を発表した。
「Meteor Lake」は、初めて(現行のIntel 7の後継技術にあたる)Intel 4プロセスを採用するCPUで、「今後10年間におけるPC革新の基礎を築く、過去40年間で最大のアーキテクチャ転換」を謳う新設計が導入されている。そうした事情により、従来のCore iから変更された「Core」に上位の「Core Ultra」を追加するという、15年間続いたネーミングルールの刷新が発表された際は、大いに話題になった。
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その「Meteor Lake」は、3Dパッケージ技術のFoverosで接続された、4つの“タイル(Tile)”と呼ばれるミニダイによるチップレット構成になっている。
「Compute Tile」には、全タイルで唯一Intel 4で製造される最新世代のPコアとEコアを搭載。前世代から電力効率が20%以上向上し、「Meteor Lake」はIntel史上最も電力効率に優れたクライアントCPUとされる。
「SOC Tile」には、Intel製CPUで初めてAIエンジンのNeural Processing Unit(NPU)が統合、電力効率やレスポンスに優れたAI処理を可能にしている。AMDも「Ryzen 7040」シリーズの一部モデルにAIエンジンを搭載したが、「Meteor Lake」では全モデルにNPUが搭載される点が強みだ。
また、新しく低消費電力タスク向けの独立したEコアを搭載する点もトピック。ネットワークはWi-Fi 6EおよびWi-Fi 7に対応し、8K HDRやAV1コーデック、HDMI 2.1/Display Port 2.1をサポートするメディア機能も統合されている。
「GPU Tile」には、Xe-HPGおよびXe-LPアーキテクチャを組み合わせ、強化されたIntel Arcグラフィックスを搭載。前世代に比べワットパフォーマンスが2倍に向上したほか、ハードウェアによるレイトレーシングや可変レートシェーディングをサポートするDirectX 12 Ultimateに対応する。また、「IO Tile」にはThunderbolt 4およびPCI Express 5.0が統合されている。
これまで2023年後半に発売予定とのみアナウンスされていたところ、9月19日開催の年次イベント「Intel Innovation 2023」の基調講演にて、Core Ultraが12月14日に登場することが発表された。
また開発コード名「Emerald Rapids」こと「第5世代インテルXeon スケーラブル・プロセッサ」が12月14日に正式発表されることもアナウンス。さらにPコアとEコアのハイブリッド構成を採用する、最大288コアの次世代Xeon スケーラブル・プロセッサ「Siera Forest」も2024年に登場する予定だ。
文: 編集部 絵踏 一
Intel Corporation: https://www.intel.com/