エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.606
2017.10.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ASRock「X299E-ITX/ac」市場想定売価税抜52,500円前後(2017年11月3日発売) 製品情報(ASRock) |
「COMPUTEX TAIPEI 2017」で初めて披露され、大いに注目を集めたASRockのLGA2066対応Mini-ITXマザーボード「X299E-ITX/ac」が間もなくデビューする。2015年4月発売のLGA2011v3向け「X99E-ITX/ac」の正統後継に位置づけられる製品で、チップセットにはIntel X299を搭載。またCPUのソケットにはサーバー・ワークステーションで主流の「Narrow-ILM」ではなく標準ソケットを採用。これによりCPUクーラーの選択肢が広がり、より静音・高冷却なPCを構築できるようになった。
世界初のLGA2066対応Mini-ITXマザーボード「X299E-ITX/ac」。最高18コア/36スレッドというサーバー・ワークステーション並みの性能を持った超小型PCを構築できる |
先代「X99E-ITX/ac」では、スペースの問題から「Narrow-ILM」ソケットを採用。CPUクーラーの選択肢があまりなく、多くのユーザーから静音化が難しい点を指摘されていたという |
またノートPCやコンパクトPC向けの省スペースなDDR4-SODIMMを採用することで、Mini-ITXマザーボードながら4本のメモリスロットを搭載。これによりクアッドチャネル動作による広大なメモリ帯域を利用でき、マルチスレッドアプリケーションを中心にパフォーマンスが大幅に向上。さらに基板裏面の有効活用や、各種チップやポートを2枚のドーターボードに分散して配置することで、拡張スロットを除けば一般的なATXマザーボードとなんら遜色ない拡張性を実現しているワケだ。
PCBには10層の高品質品を採用。また基板裏面には帯域幅32Gbpsの「Ultra M.2」スロットを2基搭載 |
SATA3.0(6Gbps)/フロントUSB3.0ピンヘッダ用と「Ultra M.2」用の2枚のドーターカードを搭載 |
そして最高TDPが165Wに達するハイエンドCPUに対応するため、電源回路には「Super Alloy」コンポーネントによる7フェーズのパワフルな電源回路を搭載。基板は最高品質の10層仕様「高密度ガラス繊維PCB」で、PCI-Express3.0(x16)スロットにはメタルシールドにより耐久性を高めた「PCI-E Steel Slot」を採用。また独自BCLKエンジン「Hyper BCLK Engine III」や、LEDストリップを好みのカラーやライティングパターンに発光できる「RGB LED」など、ASRockの独自機能も網羅。まさにこれ1台でなんでもこなす究極のコンパクトPCを構築することができる。
「CFD PC DIY フェス2017」で、製品の解説を行った本社マーケティングディレクターChris Lee氏。自ら「X299E-ITX/ac」を“変態”と評していた |