エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.734
2019.04.18 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ここからは「ERF650AWT」をベースにマシンを組み上げ、実動テストにおける挙動を確かめてみよう。検証機のCPUにはCore 9000シリーズ最上位のCore i9-9900K(8コア/16スレッド/3.6GHz/TB時5.0GHz/TDP95W)、マザーボードはASRockのZ390搭載モデル「Z390 Taichi」を用意。さらに高い負荷をかけるため、グラフィックスにはWINDFORCE Stack 3Xクーラーを搭載したGeForce RTX 2080のOCモデルGIGABYTE「AORUS GeForce RTX 2080 XTREME 8G」を組み込んだ。650Wモデルの「ERF650AWT」には少々荷が重い構成かもしれないが、それだけに想定以上の負荷がかかった際の挙動を確認できるだろう。
Intel Core 9000シリーズ最上位のCore i9-9900Kを搭載。8コア16スレッド対応で、動作クロックは最大5GHzだ |
マザーボードにチョイスしたのは、信頼性とコストパフォーマンスに定評のある、ASRockのIntel Z390搭載モデル「Z390 Taichi」 | グラフィックスカードは、TDP215WのハイエンドGPU GeForce RTX 2080搭載モデルの「AORUS GeForce RTX 2080 XTREME 8G」だ |
標準で1,890MHzまでオーバークロックされているカードだが、ここではさらに+100MHzを盛って1990MHzで動作させている。「GPU VOLTAGE」や「POWER TARGET」も最大に設定した |
フルロード時のブーストクロックは最大2,070MHzに到達。OC状態のため、TDPも280Wまで上昇している |
まず最初は、計測にも使用している「AIDA64 Extreme Edition」の搭載するストレステスト「System Stability Test」を実行する。最大限の負荷がかかるようにすべてのチェックボックスを選択、30分間連続でテストを実行した。なお、一般的に電源ユニットの動作に最も理想的とされる消費電力は定格容量の半分だが、今回はそれを上回る388Wまで達していた。
「AIDA64 Extreme Edition:System Stability Test」による各電圧の変化 |
「AIDA64 Extreme Edition:System Stability Test」による各電圧の最大/最小/平均値 |
波形に多少の変動は見られるものの、+12Vをはじめすべての出力が定格を上回る安定動作。+12Vでの最大・平均差は0.084Vと極小で、出力変動がごく限られた範囲に留まっているのが分かる。強力な負荷が連続でかかった場合でも、常にシステムを安定して動作させることができそうだ。