エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.773
2019.09.12 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
外観にやや値段なりな特徴もあったものの、一番に気になるのはその安定性だ。はたしてハイエンド級システムを動かした際に「AG-750M GOLD」がどのような挙動を見せるのか、各種ベンチマークソフトを使用した実動テストで検証してみよう。テストにあたっては、CPUに8コア/16スレッドのCore i9-9900K(3.6GHz/TB時5.0GHz/TDP95W)、グラフィックスカードには消費電力300WのRadeon VII搭載モデルASRock「Phantom Gaming X Radeon VII 16G」を用意。「AG-750M GOLD」にしっかりとした負荷をかけて検証を行っていく。
Intel環境のハイエンド構成でシステムを構築。CPUには8コア/16スレッドのCore i9-9900Kを搭載した |
ASRockのRadeon VII搭載グラフィックス「Phantom Gaming X Radeon VII 16G」。補助電源は8pin×2で、消費電力は300Wとされる | マザーボードは、Z390チップを搭載したASRockのハイエンドモデル「Z390 Phantom Gaming X」を使用した |
「AG-750M GOLD」の検証には、電圧変動が視覚的に把握できる「AIDA64 Extreme Edition」を使用している。そこで手始めに、まず「AIDA64 Extreme Edition」が搭載するストレステスト「System Stability Test」を実行し、高負荷環境下における挙動を確かめてみよう。すべてのチェックボックスを埋めて最大級の負荷がかかるように設定し、30分間テストを動作させている。
電源ユニットにおける理想的な電力負荷は、定格容量の半分程度と言われている。「System Stability Test」実行時の消費電力は最大409Wで、やや大きめの負荷がかかっていたようだ。
まず電圧変動を確認すると、主要電圧の+12Vのグラフは細かな変動を繰り返しており、波形は完全なフラットとは言えない。ただし最大/最小の差はわずか0.096Vと極めて微細であり、ほぼ最大値に近い出力を継続して維持できていることが分かる。数値上はやや定格を割っているものの、落ち幅は誤差といえるほど小さい。+5Vと+3.3Vも定格以上を維持しており、全体的に安定した出力が得られているようだ。