エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.812
2019.12.23 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ASRock「B450 Steel Legend」 実勢価格税込12,800円前後(2019年2月22日発売) 製品情報(ASRock) |
今回の主役である「B450 Steel Legend」の発売は、2019年2月まで遡る。いまやASRockの立派な看板シリーズとして知られるようになった「Steel Legend」の第1弾モデルで、もうそろそろ発売から1年が経とうというタイミング。当時はまだ第2世代Ryzenが市場をリードしていた時期であり、あえて言えば、すでに“型落ち”のマザーボードということになるだろう。しかし店頭ではいまだに衰えない人気があるだけでなく、有力ショップでも「今年最も売れたマザーボードの一つ」に挙げる声が多い。
約10ヶ月前に登場し、店頭で大ヒットを飛ばした「B450 Steel Legend」を筆頭とする「Steel Legend」シリーズ。MicroATX版「B450M Steel Legend」のレビューをお届けしたのはだいぶ前のことだが、店頭ではいまだに売れ筋トップクラスを誇っている |
その圧倒的な人気の源となっているのは、明快な設計コンセプトだ。廉価モデル向けの下位チップを搭載してコストを抑えつつ、とことんまで耐久性にこだわった仕様。信頼性を支える電源回路には、「60Aプレミアム パワーチョーク」や「ニチコン12Kブラックコンデンサ」といった、ハイエンドモデルと同等の高級コンポーネントが採用されている。「低価格で壊れにくいマザーボード」という、欲張りなニーズに真正面から応えたモデルというワケだ。
また、通常比2倍の「2オンス銅箔層」を用いる放熱性に優れたPCBなど、信頼性へのこだわりは細部まで妥協なし。開発に携わったASRock国内チームが「何度もリテイクを出した」という、印象的なデジタル迷彩を施したデザインも完成度が高い。
低価格ながらハイエンド級の高品質コンポーネントを採用。ミドルレンジユーザーが欲しがる機能・装備もたいていが揃っている |
さらに最大3,533MHz動作をサポートするメモリスロットを備えるなど、これまたミドルレンジとは思えないスペックの高さもトピック。M.2 SSD用ヒートシンク「M.2 Armor」や、重量級カード用の装甲スロット「PCI-E Steel Slot」といった、イマドキのマザーボードに求められる装備も網羅している。
そのほか、ヒートシンクの要所に「Polychrome Sync」に対応したRGBイルミネーションを搭載。このクラスでは珍しくRGBピンヘッダを3基も備えるなど、マシンのデコレーションを考えるユーザーに対しても手厚い。
これら機能が揃って実勢価格が税込12,800円前後なのだから、長くショップのエンドコーナーを占有し続けるのも納得だろう。
パッケージサイズはやや大きめ。フロントに貼られたシールが示すように、第3世代Ryzen対応のBIOSにアップデート済みで販売されている |