エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.838
2020.03.05 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
先日詳細検証をお届けした、Fractal Design(本社:スウェーデン)の新型ミドルタワー「Define 7」は、先代「Define R6」シリーズから”伝統の”「R」を外し、新たなスタートに相応しい秀作だった。そして今回取り上げる「Define 7 XL」は、服のサイズで言うところの「X」よりも上の「XL」というだけあって、大型筐体であることに間違いない。実のところネーミングの由来は不明だが、「Define 7」と共に編集部に届けられたパッケージは確かに大型で、カートが無ければ、店頭からの持ち帰りは到底できない。
Fractal Design「Define 7 XL Black Solid」(型番:FD-C-DEF7X-01) 市場想定売価税込33,000円(2020年2月28日発売) 製品情報(Fractal Design/株式会社アスク) |
「Define 7 XL」のルーツは、2013年2月に発売された「Define XL R2」になる。エルミタでも詳細レビューをお届けしたフルタワーは、圧倒的ストレージ収納力と静音性を両立させた秀作だった。改めて見直すと、約7年前の製品である事は感じさせない、極めて完成度が高い筐体である事が分かる。
Fractal Design「Define XL R2」シリーズ Fractal Design「Define XL R2 Black」(左) Fractal Design「Define XL R2 Titanium」(右) (2013年2月発売) |
ここで両者の外形寸法を比べてみよう。「Define XL R2」の幅232mm、奥行き560mm、高さ540mmに対し、新作「Define 7 XL」は幅240mm、奥行き604mm、高さ566mmとなり、幅+8mm、奥行き+44mm、高さ+26mmと、いずれも大型化されている。ただし重量は16.4kgから16.53kg(TGは16.64kg)となり、ほぼ変わらない。
なお「Define 7 XL」のラインナップは、今回取り上げる「Define 7 XL Black Solid」(型番:FD-C-DEF7X-01)に加え、左サイドパネルが強化ガラス製の「Define 7 XL Black TG Light Tint」(型番:FD-C-DEF7X-02)、「Define 7 XL Black TG Dark Tint」(型番:FD-C-DEF7X-03)の3製品が用意される。
実機に触れる前に、スペック表から「Define 7 XL」の概要を把握しておこう。外形寸法については既に触れた通りだが、ミドルタワー「Define 7」との比較では、奥行き+43mm、高さ+91mmだが、意外にも幅は240mmと違わない。恐らく、フルタワーPCケースとは言え「これ以上幅は拡大する必要無し」という判断だろう。
対応フォームファクタは、E-ATX/ATX/MicroATX/Mini-ITX/EE-ATX/SSI-CEB/SSI-EEBで、サーバー向けマザーボードの規格も加えられている。ここからも歴としたサーバー用途を見据えたプロダクトである事が分かる。
なお冒頭で触れたパッケージだが、サイズは幅357mm、奥行き646mm、高さ708mmで、付属品および梱包材を含めた総重量は18.73kg(TGは18.84kg)とされる。重量級である事には違いない。