エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.869
2020.05.17 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
続いては、M.2スロットに装着した「EG1VNE」シリーズSSDの性能を「CrystalDiskMark 7.0.0」でチェックしておこう。エントリー向けながら、高性能コントローラやDRAMキャッシュを搭載した、コストパフォーマンスに優れたモデル。はたして狭小なミニPCに組み込んだ場合、性能に違いは出てくるだろうか。
1GiB(MB/s) | 1GiB(IOPS) |
16GiB(MB/s) | 16GiB(IOPS) |
32GiB(MB/s) | 32GiB(IOPS) |
500GBモデル「CSSD-M2M5GEG1VNE」の公称スペックは、シーケンシャル読込2,000MB/sec、書込1,000MB/sec、ランダム読込95,000 IOPS、書込250,000 IOPS。ランダム書込性能がやや伸び悩んでいるものの、シーケンシャル性能を中心に、公称値通りかそれに迫る結果を叩き出している。32GiB以上ではキャッシュ溢れが発生して速度が落ち込んでいるものの、ここまで大きなサイズのファイルを扱うことは珍しく、大きな問題にはならないだろう。
また、ヒートシンクなどの熱対策が難しい環境にあって、「EG1VNE」シリーズが熱に強いモデルである点も良好な結果に繋がっている。コントローラに放熱用のメタルプレートが装着されており、ヒートシンクのない状態でも扱いやすい。ミニPCに組み込むなら、こうしたSSDごとの特性も理解しておくべきだろう。
ここからは、主に「PN60-BB7088MH」のグラフィックス性能をテストしていく。先頭は3Dベンチマークテストの大定番である「3DMark」だ。ノートPC向けCPUの内蔵グラフィックスを使用していることから、プリセットはミドルレンジ向けの「Night Raid」と「Sky Diver」を動作させている。
DirectX 12対応の軽量ベンチマークである「Night Raid」は、フルHD環境ながら良好なスコア。フレームレートも最大30fps程度が出ており、実際のゲームシーンにおけるパフォーマンスにも期待がかかる。
そしてDirectX 11対応ながら、処理がやや重めの「Sky Diver」でも健闘。フレームレートは20fps前後と物足りなかったものの、フルHD解像度のテストであることを考えれば、実際のゲームでも設定の見直しでプレイ水準の向上が狙えそうなパフォーマンスだ。
次は、実際のゲームプレイを想定したテストとして、人気オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」の公式ベンチマークを動かしてみる。グラフィックス性能を考慮して、解像度は1,280×720ドットに固定。描画品質は、デスクトップPCとノートPC向けそれぞれの「高品質」と「標準品質」に設定した。
解像度を落としても、「高品質」ではプレイ水準が“やや快適”止まり。フレームレートも16~20fpsと厳しいが、「標準品質」では“快適”まで改善。フレームレートもコンシューマゲーム機クラスの30fps以上が出ており、問題なくプレイ可能だ。重量級タイトルでなければ、ゲームの快適プレイも設定次第で十分こなせるというワケだ。