エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.897
2020.08.06 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕/取材:Tawashi
自作PCをはじめ、各種パソコン周辺機器を販売する老舗・ドスパラは、全国22の実店舗とWeb通販を展開。自作PC業界ではトップクラスのメジャーブランドだ。そしてサードウェーブが展開するオリジナルPCも歴史は長く、多くのモデルを輩出してきた。そしてこのほど、ゲーミングPCのGALLERIAブランドは、主力PCケースを7年振りに刷新。7月10日より受注を開始した。
7月3日、LFS池袋で行われた発表会では、「eスポーツゲーマーの相棒として受け入れられる製品作り」をコンセプトに、「BREAK THE NORMAL」(常識を打ち破れ)をスローガンに掲げた。なお開発にはコンセプトカーや工業プロダクトデザインを得意とするデザインハウスが担当。ドスパラの並々ならぬ熱意が感じられる。
なるほど外観を眺めて見ると、フロントパネルは角が取れたデザインながら、フロント両側面にはシャープさを際立たせる斜めスリットを設け、後方までのラインは高い剛性で安心感のある角型を採用。トピックでもあるフロント斜め45°のインパネは、いかにも”デザインされた筐体”であることを強く感じさせる。
かつてVAIOシリーズを手掛けていたという上席執行役員マーケティング統括本部 統括本部長の松原昭博氏が、新コンセプトについて解説 | 長年「GALLERIA」シリーズのケースデザインを担当する製品・マーケティング統括本部 企画部 GALLERIA製品企画担当の瀧吉佑介氏 |
ここで「ガレリア専用ケース」のラインナップを確認しておこう。新筐体は全部で4種類。外装がスチール製の「スタンダード」とアルミニウム製の「プレミアム」、それぞれに「SK(ATX)」「SKM(MicroATX)」が用意される。基本的な外観デザインは共通なので、単体発売されないPCケースとしては最も知られたBTO専用筐体になる事は間違いないだろう。
外形寸法は、ATXモデルが幅220mm、奥行き440mm、高さ480mm。MicroATXモデルが幅220mm、奥行き440mm、高さ425mmとされ、両者は僅かな差である事が分かる。ちなみにこれまでの主要ケース「KTケース」(ATX)の外形寸法は幅207mm、奥行き520.7mm、高さ450.2mm。「KTMケース」(MicroATX)は幅185mm、奥行き395mm、高さ370mmとされ、新筐体とはまったく別物である事もお分かり頂けるだろう。
ガンメタリック塗装の「Standard」 | アルミパネル仕様の「Premium」 |
ユーザーからの要望に応えたLEDイルミネーション機能をフロントパネル部に採用。こちらも専用筐体ならではの新設計たるトピックだろう |
最後に新筐体のデビューに合わせて刷新された、モデル名称もご紹介しておこう。GALLERIAゲーミングPCのラインナップは、新たに4シリーズで展開される。
「U(Ultimate-究極-)シリーズ」は、最高の環境でゲームプレイができる、究極の性能を装備した最上位クラス。「Z(Zealot-熱狂-)シリーズ」は、性能と品質においてワンランク上のパーツで構成されたハイグレード。「X(eXtend-伸展-)シリーズ」は、性能のバランスにこだわり、「R(Refine-洗練-)シリーズ」は余計なものをそぎ落とした洗練されたスペックがアピールされている。なお7月10日の受注スタート時には、実に30機種が用意され、ラインナップは増えている事になる。
ガンメタリック塗装のスチール製素材を使用した「ガレリア専用SKケース(ATX)スタンダード(ガンメタリック)」。この後じっくり検証してみよう |