エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.916
2020.09.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
サイコム「Premium-Line Z490FD-Mini」 基本構成売価税込277,160円 製品情報(株式会社サイコム) |
厳選されたパーツ構成と長期サポートを組み合わせ、「本当に良いものを永く使う」というコンセプトを掲げる、サイコムのプレミアムシリーズ「Premium-Line」。ゲーミングからクリエイター向けに至るまで、幅広い用途を想定した高品位のシリーズとして、ラインナップの柱に定着して久しい。
その「Premium-Line」シリーズに、このほど初のMini-ITXモデル「Premium-Line Z490FD-Mini」が加わった。Fractal Designの「Era ITX」をベースとしたコンパクトマシンで、16リットルの筐体にハイエンドパーツを凝縮。数あるバリエーションからシリーズのコンセプトカラーを反映した“Silver-White Oak”が採用され、ホワイトオークウッドの天板が目を引く印象的なモデルに仕上がった。
エレガントなMini-ITXケース「Era ITX」をはじめ、Fractal Designの水冷クーラーや電源ユニットを組み合わせた「Premium-Line Z490FD-Mini」 |
ちなみにハイエンドパーツを組み込む都合上、冷却が大きな課題になるのはコンパクトマシンの宿命。サイコム担当者いわく、製品開発において最も苦労したのが排熱の処理だという。
「Premium-Line Z490FD-Mini」の場合は、CPUクーラーに240mmラジエターを備えたオールインワン型水冷ユニット「Celsius S24」を採用。電源ユニットには、80PLUS GOLD認証を取得したSFX-Lフォームファクタの650Wモデル「ION SFX 650G」をチョイスし、内部レイアウトに余裕をもたせた。PCケースを含めFractal Designで統一されたこれらパーツは、収まりの良さも抜群だ。
そして特筆すべきは、グラフィックスカードの選択。最大でGeForce RTX 2080 Tiも搭載可能な製品だが、カスタマイズ項目に並んでいるのは、すべて外排気タイプのクーラーを装備したモデルばかり。PCケース外部にグラフィックスカードの熱を放出することで、内部に熱を溜めないよう配慮されているというワケだ。
ハイエンドパーツが凝縮された内部構造。まさに整然と詰め込まれているといった印象だが、その詳細はこの後で順に見ていこう |
ここで基本構成を確認しておこう。CPUはCore i7-10700K、グラフィックスはGeForce RTX 2070 SUPERという組み合わせで、マザーボードはIntel Z490チップを搭載したGIGABYTE「Z490I AORUS ULTRA」が採用されている。
メモリはDDR4-2933MHz動作の16GB、ストレージはコストパフォーマンスに優れたNVMe SSDのIntel「SSD 660p」シリーズ512GBモデルを内蔵。OSはWindows 10 Homeがプリインストールされる。
なお「Premium-Line」シリーズの特長である、手厚いサポートも見逃せないポイント。標準で2年間の長期保証(最大3年間まで延長可)が設定されているほか、無償のオーバーホールやアップグレードサービスも利用可能だ。