エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.951
2021.01.07 更新
文:池西 樹(検証)/文・撮影:松枝 清顕(解説)
ここからは注目のCPUクーラー2製品をそれぞれ解説する。まずはハイエンド向けであり、本命とも言える「DESSERTS3」を詳しく見ていこう。
ProArtist「DESSERTS3」 市場想定売価税込5,980円(2020年12月2日発売) 製品情報(株式会社サイズ) |
市場想定売価は税込5,980円とされ、昨年11月に検証を行って以来人気のDeepCool「AS500」(型番:R-AS500-BKNLMN-G)(市場想定売価税込6,780円)よりも若干安く購入する事ができる。なお「AS500」の搭載ファンは140mmだが、「DESSERTS3」は120mmとなり、直接性能差を比較するには条件が揃わない点を覚えておきたい。
ProArtist「DESSERTS3」の外装パッケージ。外形寸法は幅188mm、奥行き160mm、高さ150mmで、付属品や緩衝材を含めた総重量は1,130gとされる |
対応ソケットはIntel LGA115x系や1200、さらに2066をサポート。AMDはSocket AM4までとされている。その他詳細スペックについては上記の表通りで、検証を進めながら個別に解説していく事にしよう。なお気になる対応TDPは公称210Wだ。
「DESSERTS3」は、アルミニウム製ヒートシンクに120mmファンを固定した、オーソドックスなサイドフロー型CPUクーラー。外観スタイルを見ただけで製品名が分かるほどの個性はなく、製品の善し悪しも現時点では推し量る事もできない。ここでは先入観なしに、まずは画像から容姿をしっかりと焼き付けておこう。
次に製品を手に取り、細部をじっくりとチェックしていこう。ProArtist第1弾としてリリースされたCPUクーラー2種のうち、上位モデルにあたる「DESSERTS3」には、トップカバー部にRGB LEDが内蔵されている。外観が酷似している両者を見分ける最も容易なポイントになっている。
「DESSERTS3」はイルミネーションによるドレスアップ要素をプラス実装。決して派手ではないものの、トップカバーに設けられたスリットから、発光を楽しむ事ができる。なおコネクタは12V RGB(4pin RGB)専用で、敢えて接続せずに発光させない運用も可能 |
一旦冷却ファンを外し、ヒートシンクをじっくり観察してみよう。アルミニウム製放熱フィンは48枚で構成。メモリスロットへの物理的干渉を避けた幅48mmのナロータイプフィン設計と言えば、近頃のサイドフロー型CPUクーラーの多くが採用する、いわばスタンダードなスタイルだ。放熱フィンをよく見ると、特段角度などはつけられていないフラットタイプで、エッジ部両端は冷却ファン受け部を平面に。その内側を波状にカットし、フラットな面と交互にデザインされている。放熱面積を極力犠牲にせず、整流効果が考慮されているようだ。
画像右は冷却ファンとの設置面。中央に溝が設けられ、トップカバー部に内蔵されるRGB LED用ケーブルが乳白色のプラスチックカバーにより固定されていた。ちなみに長さは実測で460mm(根本からコネクタまで)だった |