エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.952
2021.01.11 更新
文:/撮影・pepe
MSI「Optix MAG272C」 実勢価格税込約30,800円前後(2021年1月現在) 製品情報(https://jp.msi.com/Monitor/Optix MAG272C/) |
今回の主役「Optix MAG272C」は、最大165Hzリフレッシュレート、1ms応答を実現する、曲率1,500RのフルHDゲーミング液晶だ。発売されたのは昨年の8月と市場投入からすでに5カ月以上が経っている製品だが、メーカーいわく「PC向けのみならず、PS5向けの液晶ディスプレイとして注目を集めています」とのこと。MSIがPS5のデビューと合わせて検証を実施したところ、フルHD解像度におけるリフレッシュレート120Hzの動作が確認されている。PS5では120Hz駆動の液晶ディスプレイに接続した場合でも、(メーカー問わず)一部モデルでスペック通りの性能が出せない問題が起きているが、その点「Optix MAG272C」なら安心。PS5を運よく入手できた(筆者は何度も落選中)ユーザーも安心してチョイスできるというわけだ。
まずは「Optix MAG272C」の概要から確認しておこう。MSIのゲーミング液晶といえば、シリーズ発売当初より続く曲面仕様が人気。中でもミドルクラスにカテゴリされる「MAG」シリーズにおいて、発売以来人気となっているのが今回紹介する「Optix MAG272C」だ。
昨年の10月にレビューした「Optix MAG272CQR」の廉価モデルという位置づけで、具体的には解像度がWQHD(2,560×1,440ドット)からフルHD(1,920×1,080ドット)、インターフェースがUSB3.2 Gen.1からUSB2.0へとダウングレードされ、筐体背面のRGBイルミネーションとエレベーターによる高さ調整機能がカットされている。
上位モデルから一部スペックを調整しつつ、低価格化された「Optix MAG272C」 |
液晶パネルには高コントラストに強いVAパネルを採用。前述のとおり解像度以外のスペックは上位モデルの「Optix MAG272CQR」と差は無く、静的コントラストは3,000:1。輝度は300cd/㎡、色深度は8bit+FRCで約10億7,300万色の表示に対応、色域はデジタルシネマ向けのDCI-P3を約90%、一般的なデジタルデバイスで広く使用されるsRGBをほぼ100%カバーしている。独自のHDRと合わせ、広色域で豊かな色彩表現は肉眼での見え方に近く、リアルな映像を表現できるとされている。
ゲームをするならもはや必須とも言えるディスプレイの同期技術も、AMD「FreeSync Premium」に対応。スタッタリング等を防止する低フレームレート補正(LFC)を備え、低レイテンシーで駆動。意図しない画面更新のもたつきや、同期ズレを防止して滑らかな映像でゲームプレイが可能となる。
その他のゲーミング機能も上位機種と遜色はなく、露出を抑えつつ、暗部を持ち上げ視認性を高める「ナイトビジョン」、モーションブラーを軽減する「アンチモーションブラー」、練習用のクロスヘアを表示する「画面アシスタンス」、9つの画質プリセットモードを搭載。さらに画面のチラつきを抑えるフリッカーフリー技術、目の負担を軽減するブルーライトカット機能を備える。入力インターフェースは、HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.2a×1、さらに最新のUSB Type-C(DP Alt mode)×1の4系統を備える。解像度以外の性能は上位モデルからそのまま、よりコストを抑えたお買い得モデルだ。