エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.961
2021.02.08 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ここからは、フレームを分解してその内部構造に迫っていく。分解自体は容易だが、ワランティシールを破る必要があり、その場合10年間のメーカー保証はなくなってしまう |
やはり“中身”を確認しないことには、電源ユニットの良し悪しは分からない。・・・ということで、次は電源レビュー定番の開封セッションだ。ちなみにその内部構造は、2年半ほど前に詳細レビューをお届けした「E」シリーズのそれとよく似ている。「E」シリーズはSeasonicとのコラボ仕様が謳われた製品だっただけに、「C850」(「C」シリーズ)の実情も推して知るべしと言ったところだろうか。
なお冷却ファンは、120mm口径のFDBファンを搭載している。最大スペックは回転数2,200rpm±10%、風量73.9CFM、騒音32.3dBAだが、実際にはほとんどのシーンで静粛に動作している。
入力部とファンケーブルを除き、ケーブルを使用しない設計。冷却効率が改善するほか、部品点数が減ることで信頼性も向上するメリットがある |
フィルターを備え、突入電流や高周波ノイズを防ぐ入力部 |
交流を直流に変換するための一次側整流回路。この部分のMOSFETは発熱が大きく、ヒートシンクに直接貼り付けられているのが分かる |
力率を改善するアクティブPFC回路のコイル。かつて検証したハイエンドモデル「E」シリーズとは、部材のチョイスもよく似ている | 脈流の電圧変動を抑えて安定した直流を作り出す、一次側の平滑回路を俯瞰 |
一次側の平滑回路には、450V/105℃対応の日本ケミコン製コンデンサが実装されていた |
直流電力をパルス状の高周波に変換する、スイッチング回路とその制御部。電力変換効率への影響が大きい部位で、やはり発熱するためヒートシンクにMOSFETが取り付けられている |
側面寄りに実装されていたメイントランスと、その脇のサブトランス。入力電圧を各パーツが実際に使用する電圧に近い電力に変換して出力する |
端の方に実装されていたスタンバイ用のサブトランス | 周囲のコンデンサもすべて日本メーカー製の高耐久品が採用されていた |
二次側の整流回路と平滑回路付近。高速な応答性能が要求されるため、この周辺には固体コンデンサが採用されている | 変換効率を高めるDC-DC変換基板。ケーブルレス設計のため、メイン基板とは銅板で接合されている |
最奥には、PCケース内部を向くモジュラーコネクタ用のケーブルマネジメント基板が確認できる |
120mm口径のFDBファン。HongHua「HA1225H12F-Z」のFDB仕様が採用されているようだ |