エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.979
2021.04.01 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
今回取り上げる「NR200P Sakura Limited Edition」(型番:MCB-NR200P-WGNN-SJP)は、2021年3月12日より国内市場で販売が開始された、桜がモチーフのCube型PCケースの新作。Mini-ITX/Mini-DTXに対応する小型筐体は、2020年10月に発売された「MasterBox NR200P」シリーズがベースの限定版で、国内では600台が用意されているという。
Cooler Master「MasterBox NR200P Sakura Limited Edition」(型番:MCB-NR200P-WGNN-SJP) 市場想定売価税込17,028円(2021年3月12日発売) 製品情報(Cooler Master) |
秋葉原の著名なPCパーツショップでは、初回ロットがあっという間に完売。二次ロットはまとまった数量が入荷するものの、限定品である事には変わりなく、ホンモノの桜のごとく満開の盛りは儚いものとなりそうだ。本稿執筆中は間もなく再入荷というタイミングだが、果たして掲載時、市場に在庫が残っているのかが目下の心配ごとではある。今回は先を急いだ方が良さそうだ。
ベースとなる「MasterBox NR200P」シリーズは、そもそも出来が良い佳作として、小型PCマニアにはすこぶる評判がいい。折悪くエルミタでは紹介が遅れているが、必ず取り上げなければならない1台であった。
360°分解可能なツールフリー設計は、取り立てて珍しいものではないものの、全身丸裸になるまで工具を使わず、それでいて工作精度が高い。作業空間が広いミドルタワーPCケースとは事情が異なり、とかく小型筐体はパズルのように何度も構成パーツを組み直しながら、作業を進める事が往々にしてある。都度ドライバーで締めたばかりのネジを緩める作業はストレスだけに、簡単に着脱ができる設計はジワジワと有り難く感じるものなのだ。
この姿になるまで工具は一切不要(出荷時)。実に小型PC好きをワクワクさせてくれるフレーム構造だが、完成まで多少のスキルは要求されるのが常 |
実機に触れる前に、「MasterBox NR200P Sakura Limited Edition」のスペック表に目を通しておこう。フォームファクタは、Mini-ITX規格(幅170mm、縦170mm)に加え、Mini-DTX(幅170mm、縦203mm)にも対応する。後者ついて言えば決して選択肢は豊富ではないものの、縦および横方向に余裕を持たせることで、組み込み後のクリアランスが確保できる事はメリットになるだろう。なおスペック表をよく見ると、マザーボードサポートサイズは幅244mm、縦226mmと記されており、DTX規格(幅244mm、縦203mm)よりも広い事が分かる。
外形寸法は幅185mm、奥行き376mm、高さ292mmで、重量は約5.1kg。内部容積は18.25リットルとされる。比較対象として、さまざまなPCケースが頭に浮かぶワケだが、とりわけエルミタ的には2019年8月に検証を行ったIn Win「A1 PLUS」の佇まいにやや似ている印象を持った。
パッケージサイズは幅284mm、奥行き348mm、高さ435mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は7kg。店頭持ち帰りは十分に可能なサイズおよび重量に収められている |