エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1012
2021.06.19 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
最終セッションでは「Dark Cube」をベースに、構成パーツを用意して実際にPCを1台組み込んでみよう。特徴的な構造であるアウターフレームからインナーシェルを引き出し、作業を進めていく。とかく内部容積に限りがあるMicroATX対応Cube型PCケースだけに、オープンフレームのスタイルで組み込みができる点は大きなメリットだろう。
まずはマザーボードをトレイにネジ留めしてみよう。搭載テストにはMicroATX規格(240x240mm)のMSI「MAG B550M MORTAR WIFI」を使用。AMD B550チップを搭載したマザーボードで、2.5G LAN+Intel Wi-Fi 6 AX200を備えた機能満載の1枚をチョイスした。
倒立レイアウトのマザーボード固定にはミリネジを使用。搭載後のクリアランスをチェックすると、フロントパネルまで約110mmの空きスペースが確保できている。MicroATX規格のマザーボード周辺としては十分だろう。
天井部分はオープン状態。倒立レイアウトのマザーボードだけに、通常ボトムカバーの付け根に位置するヘッダーピンが上部になるため、接続がしやすかった |
マザーボードを装着したところで、CPUクーラーの有効スペースと、マザーボード背面からCPUクーラーメンテナンスホールをチェックしよう。「Dark Cube」に搭載できるCPUクーラーの最大高は、公称値で最大175mmまで。決して小さくない幅240mmのCube型ケースとあって、ミドルタワーPCケース並のスペースが確保されている。
例によってレーザー距離計を使い、CPUソケット上空のクリアランスを計測。公称値は最大175mmだが、実測では179mmを指した。ちなみに強化ガラス製パネルの色が濃いため、内部はかなり暗く見える |
またCPUクーラーメンテナンスホールは、実測で幅約157mm、高さ約143mmだった。搭載テストで装着したマザーボードのバックプレートは全て露出できており、周辺クリアランスも比較的確保できている事が分かる。
ボトムカバー内部エリアに、電源ユニットを搭載する。搭載テストには先日詳細検証をお届けしたAntec「NE850 Platinum」を用意。フルモジュラー仕様の80PLUS PLATINUM認証品で、奥行きを140mmに抑えたショートデザインは、Cube型筐体「Dark Cube」にピッタリな選択だろう。
背面に4本のハンドスクリューで固定されているブラケットを外し、電源ユニットをインチネジで固定。これを元の位置にスライドさせればマウントはほどなく完了する。奥行き140mmの電源ユニットで前方までの空きスペースは実測で約220mm。思いの外広く空間が確保できているため、フルモジュラー仕様の電源ユニットでも、固定したままコネクタの着脱はできるだろう。もちろん空きスペースは余ったケーブルの置き場として活用できる。