エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1028
2021.07.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi/撮影:pepe
ADATA「XPG GAIA Mini PC i7」 実勢価格税込176,000円前後(2021年7月現在) 製品情報(エイデータテクノロジージャパン株式会社) |
今回の主役「XPG GAIA MINI PC」を語るには、まずIntel純正のベアボーン「Intel NUC 9 Extreme Kit」に触れておく必要があるだろう。「Ghost Canyon」の開発コードネームでも知られる「Intel NUC 9 Extreme Kit」は、昨年発売された小型PCベアボーンキット。容積約5リットルのコンパクトな本体にモバイル向け第9世代Coreプロセッサーを搭載し、別途メモリとストレージ(M.2 SSD)を装着するだけでPCが完成する。
ベースモデルの「Intel NUC 9 Extreme Kit」。メモリとストレージがないベアボーン状態で販売されている |
そんな「Intel NUC 9 Extreme Kit」をベースにADATAがカスタマイズしたオリジナルPCが「XPG GAIA MINI PC」だ。もともとオプション扱いだったDDR4メモリにADATAが展開するゲーミングブランド「XPG」シリーズのDDR4 SO-DIMM 32GB(16GBx2)を装着。さらにストレージはNVMe M.2 SSD「XPG SX8200 Pro」の2TBモデル「ASX8200PNP-2TT-C」を搭載させることで、完成品PCとして販売されている。
こちらがADATA「XPG GAIA MINI PC」。フロント下部にXPGブランドのロゴがデザインされている |
ラインナップはCore i9-9980HKを搭載する「XPG GAIA Mini PC i9」と、今回の主役であるCore i7-9750Hを搭載する「XPG GAIA Mini PC i7」の2モデル。いずれもグラフィックス機能はCPU内蔵のIntel UHD Graphics 630を採用する。なお「Intel NUC 9 Extreme Kit」ではCore i5-9300H搭載モデルも用意されているが、「XPG GAIA MINI PC」シリーズは上位CPUの2モデルに絞った展開だ。
楽々と片手で持てる本体は、外形寸法が幅約238mm、奥行き約96mm、高さ約216mm、容積約5リットル。帯域幅40GbpsのThunderbolt 3(USB Type-C)やWi-Fi 6(IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n)、2基のギガビットLANを搭載するなど、小型PCとしてはトップクラスのスペックを備える。
そして、最大の特徴となっているのが、グラフィックスカードの増設に対応している点だ。PCI-Express3.0(x16)スロットを備え、カードの全長が202mmまでという制限付きながら、ユーザーは任意のタイミングで好きなグラフィックスカードを追加搭載できる。詳細は検証セッションで明らかにしていくが、グラフィックスカードを搭載するか否かで、性能はもちろんPC本来の立ち位置が大きく変わってくる。小型PCまたはベアボーンは数多く販売されているが、グラフィックスカードの増設に対応するモデルはおそらく「XPG GAIA MINI PC」(「Intel NUC 9 Extreme Kit」を除き)のみ。極力小さなサイズのゲーミングPCが欲しいという人なら要注目の製品だろう。
真っ赤なADATAパッケージの中に、さらにINTEL NUCのロゴが大きくデザインされたパッケージが収められている |
PC本体が収納されている化粧箱を開けると上蓋にはスカルマークをデザイン。緩衝材にしっかりと保護された本体が出てきた |
電源ケーブル | クイックスタートマニュアルや「XPG」シリーズのステッカー |