エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1028
2021.07.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi/撮影:pepe
概要を把握したところで、ここからは「XPG GAIA Mini PC i7」を実際に動作させ、各種ベンチマークテストによる検証を進めていこう。スペックをおさらいしておくと、CPUはCore i7-9750H(6コア/12スレッド、定格2.6GHz、最大4.5GHz、キャッシュ12MB、TDP45W)で、標準グラフィックスはIntel UHD Graphics 630を内蔵している。
メモリはADATAのDDR4 SO-DIMM 32GB(16GBx2)。ストレージはADATAのNVMe M.2 SSD「XPG SX8200 Pro」シリーズの2TB「ASX8200PNP-2TT-C」が搭載されている。
なお、組み込みセッションでも触れた通り、グラフィックスカードにはMSI「GeForce GTX 1650 SUPER AERO ITX OC」を追加搭載するカスタム仕様でこちらをメインに計測。内蔵GPUのIntel UHD Graphics 630のスコアも合わせて計測している。パフォーマンスの違いは要チェックだ。(テストセッション検証:岸本仁)
Coffee Lake世代のモバイル向けCPU「Core i7-9750H」を搭載。TDP45Wながら、最大4.5GHzで動作する | メモリはDDR4 SO-DIMM 32GB(16GBx2)と十分な容量 |
CPU内蔵GPUは「Intel UHD Graphics 630」 | GeForce GTX 1650 SUPER搭載時のパフォーマンスも検証 |
ADATAのNVMe M.2 SSD「XPG SX8200 Pro」シリーズを採用。データサイズ1GiBで計測したところ、シーケンシャル読込書込ともに3,200MB/secオーバーを記録。ちなみに、総書き込み容量1,280TBという高い耐久性も特徴だ |
まずは「CINEBENCH R15/R23」を動作させ、CPUのパフォーマンスからチェックしていこう。CPUはCoffee Lake世代のモバイル向け6コア/12スレッドCPU「Core i7-9750H」だ。
6コア/12スレッドで最大4.5GHzまで上昇するクロックのおかげもあって優秀なスコア。R15ではシングルコア183cb、マルチコア1,245cbと同世代のデスクトップ向けCPU「Core i7 9700」とほぼ同等のパフォーマンスだ。最新バージョンの「CINEBENCH R23」のスコアはシングルコア1,181pts、マルチコア7.252ptsを計測。さすがに、第11世代Intel CoreプロセッサやRyzen5000シリーズに比べるとやや見劣りするものの、モバイル向けCPUとしてはかなり高速。ゲームをプレイする際にもCPUパワーがボトルネックになることはなさそうだ。
次にグラフィックスカードのパフォーマンスを確認すべく、定番ベンチマークの「3DMark」を使ってテストしてみよう。プリセットは「Fire Strike」および「Time Spy」の各種テストを実行している。
APIにDirectX 11を採用する「Fire Strike」では、総合/Graphics scoreが10,460/11,666のスコアを計測。検証環境が異なるため一概に比較はできないが、おおよそGeForce GTX 1070やRadeon RX 5500 XTと同等のスコアとなっている。エントリーまたはミドルレンジクラスのGPUらしい結果だ。
DirectX12 APIを使用する「Time Spy」ではどうだろう。2K環境の無印ベンチだが総合/Graphics scoreが4,833/4,576とやや厳しい結果。GeForce GTX 1650 SUPERクラスのグラフィックスカードならフルHD環境までにしたほうがよさそうだ。なお、内蔵GPU Intel UHD Graphics 630のスコアはご覧の通り。想像はしていたが、動作させるには無理がある結果となっている。