エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1055
2021.09.19 更新
文:編集部 Tawashi/撮影:pepe
サイコム「G-Master Hydro X570A II」基本構成売価税込349,800円 製品情報(株式会社サイコム) |
サイコムが展開するゲーミングPCのラインナップでも、特に人気のシリーズがCPUとグラフィックスカードをデュアル水冷化した「G-Master Hydro」だ。今や同社の看板モデルといえるシリーズで、AMD、Intel構成問わず好調なセールスを記録している。それもそのはず、まだまだ一般的とは言い難いグラフィックスカードの水冷化を長年培ってきた独自のノウハウでいち早く実現。GeForceの世代交代に合わせて、常に最新作を投入していくスタイルは、BTOながら古参の自作派も一目置く存在となっている。
Ryzen 5000シリーズとGeForce RTX 30シリーズをデュアル水冷化した世界初のBTO「G-Master Hydro」は今年1月にデビューしている。エルミタでも「G-Master Hydro X570A Extreme」のレビューにて検証済みだ。今回取り上げるのは「G-Master Hydro」シリーズの最新作「G-Master Hydro X570A II」。グラフィックスカードにハイエンドGPUであるGeForce RTX 3070 Ti/3080 Ti搭載モデルを採用しているのが大きな特徴だ。
グラフィックスカードの水冷化は、従来シリーズ同様、水冷ユニットのOEMメーカーとして君臨するAsetek製を採用する。特注した新型の240mmラジエターモデルを使い、カード上のコンポーネントを冷却する3連ファンを組み合わた「Hybrid GFX 240mm LCS」を搭載している。
しかし、ここで問題となったのが、TDPが350Wに達するGeForce RTX 3080 Tiの発熱だ。サイコムはすぐに「Hybrid GFX 240mm LCS」の改良に着手。見事、GeForce RTX 3080 Tiの発熱を抑え込むことに成功している。このあたりの詳細はレビューを通して明らかにしていこう。
検証を行う前に、カスタマイズが施されていない、基本構成でのスペックを確認しておく。CPUは8コア/16スレッドのAMD「Ryzen 7 5800X」、マザーボードはASRock「X570S PG Riptide」(AMD X570、カスタマイズ画面より後日選択可能)。CPUクーラーは120mmラジエターを搭載したAsetekの「650LS RGB」。メモリはDDR4-3200 16GB(8GB×2)、ストレージはIntel 3D NAND(QLC)を採用したNVMe対応M.2 SSD「Intel SSD 660p」シリーズの512GBを搭載し、グラフィックスはオリジナル水冷仕様の水冷ユニット「Asetek 740GN」を備えたGeForce RTX 3070だ。
「G-Master Hydro」には今回検証したAMD採用モデルのほか、第11世代Intel Coreプロセッサを採用する製品もラインナップされている。Intel派という人はこちらから選択するといいだろう |
また、BTOの顔たるPCケースには「G-Master Hydro」シリーズ定番メーカーであるFractal Designの最新作「Define 7 Black/White TG Clear Tint」が採用される。そのほか、電源ユニットには80PLUS GOLD認証の850W電源、SilverStone「SST-ST85F-GS V2」を搭載。OSはWindows 10 Home 64bit版がプリインストールされる。