エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1081
2021.12.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部/撮影:pepe
ここからは「Optix MPG321QRF-QD」を実際に動作させながらパフォーマンスをチェックしていく。検証用PCとして用意したのは、以前詳細検証をお届けしたMSIのゲーミングデスクトップPC「Aegis Ti5 10TE-018JP」。基本構成はIntel Z490マザーボードに、10コア20スレッドのIntel Core i9-10900K、GeForce RTX 3080、メインメモリは64GB(32GB×2)を搭載する。ハイエンドグラフィックスカードを採用し検証機としては申し分のないスペックだ。
斬新なデザインの本体を採用する「Aegis Ti5 10TE-018JP」。CPUの世代はやや古いものの、グラフィックスカードにはゲームからクリエイティブな作業も余裕でこなすGeForce RTX 3080を搭載 |
それでは早速電源を入れて「Optix MPG321QRF-QD」の映りを確認していこう。液晶パネルはゲーミング向けの高速RAPID IPSだ。視野角変化に強いIPS方式で駆動され、水平垂直共に178°の視野角を持つ。さらにAdobe RGB 99%、DCI-P3 95%の広色域をカバーしているため、クリエイターやプロフェッショナルが要求する高精彩で階調豊かな表現が可能。また一般的なデジタルデバイス向けに広く利用されるsRGBも99%カバーしており、幅広いニーズに対応することができる。
最大表示色は約10億7,300万色、DisplayHDR 600に準拠するピーク時の輝度は600cd/m2と非常に高く、日中の明るい部屋でも抜群の視認性を発揮していた。フレーム端ではやや輝度低下する印象を受けたが、画面全体で均一性は高く、ゲームから動画鑑賞、クリエイティブ用途まで活躍の場は多そうだ。
リフレッシュレートの違いを体感するために、今回もレースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレート60Hz/120Hz/144Hz/175Hzでそれぞれの違いを比較する。テストではデジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影した。
動画を確認すると、滑らかな画面更新と描画を発揮する高速RAPID IPSの性能が一目で分かる結果となった。リフレッシュレートに関わらず明らかな低残像を実現。応答性の高さから60Hz環境においても残像感は抑えられ、120Hz以上は極めて品質が高い。オーバークロック動作となる175Hzにおいては画質の破綻は皆無といっていいレベルだ。
続いてディスプレイ同期を無効にすると、どのような影響が発生するのか確認してみよう。先ほど同様に、テストにはレースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用。リフレッシュレートはいずれも175Hzに設定したうえで、ディスプレイ同期をONとOFFにした状態をデジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影している。
ディスプレイ同期OFFの場合にはティアリング現象の発生を確認できる。とはいえ、175Hzの高速リフレッシュレート環境ではそれほど気にならない。リフレッシュレートが低めのプレイ環境でONにすると、高負荷時も安定した画質で楽しむことができる。