エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1100
2022.01.31 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部/撮影:pepe
ここからは「Optix MPG321UR-QD」を実際に動作させながらパフォーマンスをチェックしていく。検証用PCとして用意したのは、以前詳細検証をお届けしたMSIのゲーミングデスクトップPC「Aegis Ti5 10TE-018JP」。基本構成はIntel Z490マザーボードに、10コア20スレッドのIntel Core i9-10900K、GeForce RTX 3080、メインメモリは64GB(32GB×2)を搭載するハイエンドマシン。ハイエンドグラフィックスカードを採用しておりエルミタのMSI液晶レビューではお馴染みのPCだ。
SF映画の宇宙船のような斬新なデザインの本体を採用する「Aegis Ti5 10TE-018JP」。グラフィックスカードにはゲームからクリエイティブな作業も余裕でこなすGeForce RTX 3080を搭載する |
それでは電源を入れて「Optix MPG321UR-QD」の映り具合を確認していこう。液晶パネルは4K(3,840×2,160ドット)対応で水平垂直共に178°と視野角変化に強い量子ドット技術採用のIPSだ。さらに広色域のAdobeRGB99%やDCI-P3を97%カバーしているため、クリエイターやプロフェッショナルが要求する高精彩で階調豊かな表現が可能。一般的なデジタルデバイス向けに広く利用されるsRGBも99%カバーしており、幅広いニーズに対応することができる。
最大表示色は約10億7,300万色、DisplayHDR 600に準拠するピーク時の輝度は600cd/m2と非常に高く、日中の明るい部屋でも抜群の視認性を発揮する。少し離れた位置から確認したが、画面全体で均一性は高く、ゲームから動画鑑賞、クリエイティブ用途まで幅広く対応してくれるだろう。
「Optix MPG321UR-QD」に搭載される目玉機能「KVM」機能は、最大で4つのデバイスを切り替えることができる。付属のUSB Type-A-Type-Bケーブルを使い液晶ディスプレイ本体のUSBハブを通じ、液晶本体に接続したキーボードとマウスを共有することが可能だ。
今回はUSB Type-C(DP Alt mode)に対応するゲーミングノート MSI「GE66 Raider」とPS5、そしてメインPCの3つで1セットのキーボードとマウスを共有してみた。映像信号の切り替えは液晶本体のOSDはもちろん、デスクトップOSDアプリ「Gaming OSD」からマウス操作で切り替えることも可能。さらに対応するゲームタイトルであれば、PS5で共有したキーボードとマウスで操作することもでき、幅広いプレイスタイルを楽しむことができる。
4K解像度(3,840×2,160ドット)を、リフレッシュレート144Hzで動作させてその画質をチェックしていこう。リフレッシュレートの違いを体感するために、今回もレースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレート60Hz/120Hz/144Hzでそれぞれの違いを比較する。テストではデジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影した。
120Hzと144Hzはどちらも滑らかな描画で、その違いを一瞬で見分けることは難しい。しかし注意深く確認すると144Hz環境では残像が素早く更新され、よりシャープな印象。24Hz分のアドバンテージでクオリティの高いゲームを楽しむことができる。とはいえ、4K解像度で安定したリフレッシュレートを出すには相応のマシンスペックが要求される。「Optix MPG321UR-QD」を使いこなすなら、GeForce RTX 3070クラスのハイエンドなゲームPCを用意する必要がある点は覚えておきたい。